修了式式辞 未知の輝き~ぼうず通信より 更新日: 2018年4月4日
先日、あきる野市の秋川キララホールで文化の祭典が行われました。今回で5回目となる文化の祭典は、文化部がコラボして日頃の活動の成果を発表する場です。卒業生や運動部の生徒も大勢駆けつけてくれました。この文化の祭典も回を重ねるごとに内容に厚みを増し、また文化部の連携の強さを感じました。
私が一番感動したのは、それぞれの生徒が他人にはないこだわりを持っていることです。そして、そのこだわりがきらきら輝いて、見に来てくれた人に大きな感動を与えたことです。秋留台の生徒はすばらしいなと私も感動しました。
この秋留台には他人にはまねのできないこだわりや才能を持った生徒がたくさんいます。そして地道にこつこつ努力を続けている人がたくさんいます。そういう生徒の姿を見ると私は胸がジンと熱くなります。この1年間頑張った生徒の皆さんに、そしてそれを支えてくれた先生方に大きな拍手を贈りましょう。よく頑張りました。
他人と比較して、わかる、わからない、できる、できない、早い、遅いを評価するのではなく、自分のこだわりを持って、自分のペースで一生懸命に自分のできることにチャレンジしてください。すると未知の才能が輝き出します。
いかに皆さんには大きな可能性や才能があるか、今日はそのお話です。
勉強の苦手なお坊さんがいました。掃除だけを一生懸命やって悟りを開きました。年がら年じゅうひとつのことを考えている少年がいました。やがてリンゴが落ちるのを見て「万有引力の法則」を発見しました。5歳頃まで言葉が喋れず学校にも馴染めない少年がいました。やがてそれまでの物理学の考え方をくつがえす「相対性理論」を発表しました。授業中に「なぜ」を連発する困った少年がいました。やがて発明王と呼ばれるようになりました。皆さんもよく知っている偉人たちです。
みんな学校では「落ちこぼれ」でした。それは学校の学力がすべてでないことを見事に証明しています。社会で生き抜く力はもともと皆さんの中にあります。それをいかに引き出すかが大切です。他人と比較して、わかる、わからない、できる、できない、早い、遅いを評価するのではなく、自分のこだわりを持って、自分のペースで一生懸命に自分のできることにチャレンジしてください。皆さんが一生懸命に頑張る姿はいつもキラキラと輝いています。それは皆さんの中にある未知の力が輝き出しているからです。
それではまた元気に新学期に会いましょう。
【原典】http://www.akiru-h.metro.tokyo.jp/site/zen/page_0000000_00047.html
(東京都立秋留台高等学校 校長 磯村元信)