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11月の職員室

 「センター試験まであと○○日」と黒板の端っこに書かれているクラスがあります。その日にちが3桁から2桁になり、その数字を見るだけで胸が苦しくなる生徒もいるのではないかと心配しています。個人的には好きになれません。中には「あと○○日しかないぞ!」と檄(げき)を飛ばす先生方もいますが、逆に私は「まだ○○日もあるじゃないか!焦りは禁物!」と励まし続けています。
 さて、先生方もご存知の通り、昨年度の入試において、模擬試験で私立大学のC判定を取っていた生徒達がのきなみ不合格になり、ベネッセを含む各予備校がその対応に四苦八苦していたのは記憶に新しいところです。そこで、今年の予想はどうなるのかを楽しみに、先日開かれた「ベネッセの出願指導研究会」に参加してきました。
 研究会はいつものように国公立大学の説明から始まりました。「○大□学部△学科はB判定値65を出願の目安にしてください。ただしB判定値以上の志望者が増加しています」ここまでは例年通りの話ですが、それに続けて「ですので、B判定値近辺での出願に際しては、必ず確実な併願校を決めておくようにご指導ください」と各大学の説明が終わるたびに付け加えていました。ここまでしつこく言及することはこれまでにはなかったことです。昨年度のような事例が再び繰り返され、浪人生が増加してしまうことを恐れているのでしょうか。その後の私立大学の説明でも同様のことが繰り返されていました。
 また、パワーポイントの資料の中に、これまであまり見たことのなかった各大学のキャンパス情報が含まれていたことにはちょっと笑ってしまいました。ベネッセの方は「担任の先生がご指導しやすいようにキャンパス情報を載せました」と説明していましたが、つまり下記のような事態が起こるのを防いでほしいということですね。

【東京在住の生徒A君の事例】
 生徒A「先生、日本大学の工学部を併願で受験します」
 担任「君、工学部のキャンパスがどこにあるのか知っているのか?」
 生徒A「千葉の船橋市ですよね。電車で通えます」
 担任「福島県だよ・・・ 君、理工学部と勘違いした?」
 生徒A「・・・」

 ベネッセさん、ていねいな資料をありがとうございます。大事ですよね。
 今年の高校3年生の担任の先生方、これから1ヶ月は併願校探しで大変だと思いますが、細かい資料とにらめっこし、キャンパスの場所をチェックしながら生徒にとっての一番の併願校を探すお手伝いを頑張りましょう! それではまた来月。

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