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8月の職員室

 生徒も教員も夏休み…というのは遠い昔の話。先生方は夏期講習や部活指導、また研修などで大変忙しい夏季休暇をお過ごしのことでしょう。
 さて、先日(株)ナ○セ主催「授業改革先取りセミナー」に行って来ました。参加された方も多いとは思いますが、私なりの勝手な感想を書いてみます。
 初めに立場を明らかにしておきますが、私個人としては、今回の文部科学省の方針には ―特に英語に関しては― 大賛成です。よくぞ思い切ってやってくれたと拍手をしたいぐらいです(本コラムの先月の原稿も本音ですが…)。
 ちょうど第3次安倍内閣組閣の時期と重なり、当初予定されていた講演者がキャンセルとなったため、代理の方が講演をされました。もちろん、その代理の方の話がつまらないわけではなかったのですが、全体としては文部科学省の公式サイトに書かれている内容のままで、少々ガッカリしながら話を聞いていました。
 私同様、他の参加者の多くも「つまらないオーラ」を発していたようで、それを察したのか、残り時間が25分ぐらいになった時点で、講演者が質問コーナーに切り替えてきました。

教員A「2023年度まで併用される英語の4技能(新テスト)、2技能(センター試験)についてそれぞれの合否判定は各大学ではどうなるのか?」
講演者「4技能だけを使うか、それとも4・2技能とも使うか? 合否判定基準はどうなるか? これらについては各大学がCEFRを基準とした合否判定をすると要項に記載して受験生に徹底してもらう」

教員B「記述が導入されると、これまでの自己採点はどうなるのか? 2次出願が難しくなるのでは?」
講演者「解答例を出すが、なかなか難しい点もあり……今後のプレテストで検証しながら……例えばマークシートはこれまでの足切りなどに利用して……記述は個別の判定に使うなど……各大学が要項に記載することで受験生に徹底してもらう」

 どうにも紋切り型の、歯切れの悪い回答でした。
 公式サイトに書かれている「入試について各大学の方針に基づき……」を繰り返すしかないのはよく分かります。しかし、今回の新テスト(共通テスト)の運用が落ち着くまでにかかるであろう数年間、その期間に受験をする生徒が不利にならないように「具体的に○○○を徹底し、公正化を図ります!」という言葉を私達は聞きたかったのです。
 平成33年度入試で、大学それぞれの入試システムや合否基準が曖昧となり「なんじゃこりゃ?」と混乱しないことを願うばかりです。各大学が足並みを揃えて「学力の3要素」に向かった入試を行ってもらいたいと思います。
 それではまた来月。

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