役者であれ 筆者:羽根田 ひとみ 更新日: 2018年8月30日
「人生はドラマである」 
進路指導にピッタリなフレーズである。 
生徒一人ひとりが、皆「主役」なのだ。 
そしてシナリオも自分で書く。 
どう生きたいかを書くのだからワクワクするはずだ。 
その際に必要になるのはモデル、つまり、 
かっこ良く生きているように見える人や尊敬する人なのだろう。 
だから、私たち講師は、 
なりたい理想像を描き、成功者を演じることになる。 
時には(個人的に)辛く悲しいことがあっても、 
「苦あれば楽あり」と前向きにとらえ、 
それが人生のおもしろいところだと伝えていきたい。 
教師の心構えとしてしばしば言及される 
「五者の精神*」の中にも、 
「役者であれ」が含まれている。 
城山三郎の小説『今日は再び来らず』の登場人物も語っていた。 
これは、教師のみならず、一般社会の管理職も同じだ。 
演じ方を工夫する。 
指導するにしても、 
厳しく叱る役、なだめる役があろう。 
また、同僚同士で、事前に打ち合わせをして、 
阿吽の呼吸で指導するのも効果的であろう。 
それが後から来る者のために、 
先に生まれた者の役目なのだと考える。 
*教師は学者、役者、易者、芸者、医者の五つの立場であれということ




