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クラス担任 筆者:羽根田 ひとみ

今年、長女は高校を卒業した。
卒業式当日は雪が降りしきった。
私は着物で出かけた。
普段だったら駅から学校へは歩くのだが、
雪の中、そうもいかず
行列してタクシーに乗り込み、
どうにかたどり着いた。

体育館に入り、周りを見渡したところ、
着物の保護者は私を含め3人ほどだった。
知り合いの保護者が言うのには、
式が終わったらホームルームは開かれず、
皆すぐに帰るのだとか。
ずいぶんあっさりしているんだなと、
自分だけ気合いを入れたことに後悔をした。
(結局、ホームルームがあることが分かり、私も参加)

「卒業生入場!」
担任の先生を先頭に、卒業生が入場して来た。
2組の担任の先生は紋付袴だ。
その凛とした姿に、先ほどの後悔は消えた。
担任の先生が生徒一人一人の生徒の名前を読みあげる。
先生の心境を察する。

「式辞」「祝辞」「送辞」「答辞」と続き、
「あっ、泣くことなく終わるな」と思っていた。
ところが、
退場のとき、クラス全員が立ち上がり
担任の先生に向かって、
「ありがとうございました!」と叫んだ。
涙して先頭を歩く先生方を見たとき、
こちらも、ぐっと熱いものが込みあげて来た。
体育館の出口では、
他の先生方が暖かな表情で迎え拍手で送っていた。

先生って、素晴らしい仕事ですね。
大変お世話になりました。一保護者として心から感謝致します。

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