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面接指導 筆者:羽根田 ひとみ

先日、ある定時制高校で面接指導を行った。
他の定時制高校でも何度も行っているが、
こちらの高校では制服のない生徒たちが
買ったばかりのスーツを着て
緊張して座っていた。

「履歴書は恋文(ラブレター)、面接は告白だよ」と、
言った出だしに数人がクスリとしたが、
ほとんどは真面目な顔でこっちを見ている。
もっとヤンチャな生徒がいると思っていたが違った。
実践指導では入退室の動作、
歩き方・立ち方・座り方の練習をした。
みなさん真剣に動いてくれた。

そして面接の練習を始めた。
ユニークな自己PRを披露した生徒がいた。
(さっき、クスリと笑った生徒の一人だ)
「自分はすぐ切れやすくて・・・」
と答えたのだ。
さすがに「切れやすいはマズイよ」と諭しつつ、
どんな時、どんな理由で切れたのかを聞き出した。
すると、一生懸命思い出しながら話してくれた。
さらに、私がアドバイスすると、
これまた一生懸命に聞き取ろうとする。
「素直でかわいい子だ」と好感さえ持った。
この子の良さを見抜いてくれる人事担当者は、
きっといると思う。
高校で聞いた話しだが、人事担当者から
「ヤンチャなくらいでいいから、元気な生徒がほしい」
と言われることがあるようだ。

さて、面接指導でいつも話していることがある。
「みなさんの答えは、全て正解です。
自分のことなのだから。
だから、自信を持って元気に、誠実に答えてください」。

生徒の思いが採用担当者の心に響くように、
これからも心を込めて面接指導をしてゆきたい。

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