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「猛暑でも、進路実現に立ち向かう」筆者・青木勝美

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今年の夏は、暑い、非常に暑い、酷く暑い。10年に一度の暑さと言われているが、
今後、毎年夏の高温は、常態化するとある専門家は言っている。
早く秋が来てほしいと願う、今日この頃である。

この猛暑の最中ではあるが、高校3学年の生徒諸君は自身の進路を考えるために、
職場訪問やオープンキャンパスに参加し、進路希望先の決定やその対策、
一層の勉学に励み、進路実現のために邁進していることであろう。
特に進路決定が早い就職希望者は、志望先を決定する時期である。
今後、履歴書の清書・提出、
本番の就職試験に備えて、面接練習、適性検査や筆記試験などの対策に、
暑さを厭わず励んでいることと思われる。
コロナ禍で一時期低迷していた求人数もコロナ禍前に戻っているが、
就職を希望する生徒が減少していることから、求人倍率は、全国的に過去最高になると推察される。
しかし、1987年10月に起こったブラックマンデーを超える8月5日の“東証株価の大暴落”や、
その数日後に“南海トラフ地震臨時情報”が出され、今後の経済基盤が不透明になるのではと危惧された。
企業業績は好調であり株価は戻りつつある。
また、大震災は、今のところ起きていないが、
過去(バブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災など)の事例から、もしものことがあった場合、
“求人取り消し”や“内定取り消し”の悪夢が各校の進路指導部の頭をかすめ、懸念しているかもしれない。
油断はできない。

私は、就職希望者向けの講演会で、「なぜ、君たちは就職したいのか、本心で答えて」と問いかけると、
「お金のため」、「生活のため」と当然の答えが返ってくる。
働くことによって、対価として報酬を得ることができる。つまり、“お金”で評価される。
お金をいただけるということは、“プロ”になることであると力説すると、
少し聴衆者の顔色が変わってくる。
さらに、プロフェッショナルであるならば、仕事に対して90%の出来では許してもらえない、
日々100%のパフォーマンスを発揮しなければいけないと畳みかける。
すると、生徒諸君の表情に不安感が漂ってくる。この不安を和らげるために、色々云々…と話は続く。
とどのつまり、内定後、入社後であっても本物の職業人になるために、継続して学習に取り組むことと、
基本的生活習慣を崩さない姿勢が大事であるとの論旨につなげていくのである。

高卒求人は、少子化と就職希望者の減少により、ここ数年“売り手市場”である。
給与を含めた諸々の待遇面と将来的に自身の社会人としての立場・展望が見える企業を、
生徒は志望先の決定理由としている。
短い就職活動期間であるが、数多くの求人票の中から、1社、2社と選択し、就職活動をしている。
“売り手市場”であるからという浮ついた気持ちはない。
生徒諸君は、純真な進路実現願望を持っていることと、より現実的であると書き加えておく。

【プロフィール】
1983年4月より群馬県公立高校教員として勤務
学科主任、学年主任、保健主事、進路指導主事等歴任
2019年、平成30年度 専門高校就職指導研究協議会全国発表
2022年3月、群馬県公立高校教員完全定年(再雇用含む)
2022年4月よりライセンスアカデミー東日本教育事業部顧問として、
おもに就職関係の進路講演、面接指導等を各学校で行う

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