親の意見を言う 筆者:羽根田 ひとみ 更新日: 2018年6月6日
三者面談の季節になると、多くの先生方からこんな嘆きを頂く。
「家庭で、よく話し合って欲しい」
面談の冒頭で、「子供に任せています」と親は言う。
しかし、いざとなると、
「学費が払えないから就職して欲しい」
「家から通えるところ限定」
「そんな会社知らないからダメ」
「だいたいそんなことは聞いていない」と意見が食い違う。
そこで、私は、保護者講演において次のような話をしている。
「急に、親が子供に進路について尋ねても、答えてもらえないケースが多々あります。そこで、普段から親の意見を伝えるように努めてください」
たとえば、Tシャツ一枚選ぶとき、子供が「どっちがいい?」と聞いてきたとき、本音を言えばどちらでもいいが(安い方?)、きちんと答えないと、次から子供は聞いてこない。
だから面倒でも、「こっちの方があなたに似合う」とか「お母さんはこっちが好きだ」とか答えるべきだ。
結果、別の物を選んだにしろ、その過程が大事なのだ。
こうした一つひとつの積み重ねが、コミュニケーションを深めるのだと信じている。