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「どうする進路(続編)」筆者・青木勝美

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2022年度の文部科学省学校基本調査による高等学校等卒業者の進路状況は、
大学・短大等進学率59.5%、専門学校進学率16.8%、
また、過年度卒を含めた上級学校への全体の進学率は83.8%で、
前年度と同率で過去最高であったとのことである。
進学への熱量の高まりは、30年ほど前から継続している。
さらに、奨学金制度の拡充や少子化により、
上級学校への進学が以前よりもハードルが低くなったことと、
コロナ禍が重なり、進学率がより高くなったと考えられる。

さて、同年度の高校新卒者の就職率は14.7%(145,887人)で過去最低となっている。
コロナ禍の影響が無かった2020年度の就職率17.4%(180,560人)と比較して、
2.7%(34,673人)の減少となっている。
コロナ禍という特殊要因が介在することにより、
学校行事やインターンシップ、進路意識を高めるための進路ガイダンス等の中止。
また、就職希望者のうち、企業活動の低下による求人数の激減や、
希望していた企業や職種の採用を控えられたために、進路の方向性を変えざるを得なかった生徒。
さらに、休校や部活動の制限による学校生活の満足度の低さと進路情報の少なさにより、
「とりあえず進学」「なんとなく進学」組が多少なりともいたようである。

この3年間は、生徒にとって、将来の希望を見いだせない、
「どうする、どうする」と思い迷い悩んだ、逼迫した期間であったと思う。
今年はコロナの呪縛から解き放たれ、学校も正常に戻りつつある。
3年生は最後の高校総体が終わり、中間試験に取り組んでいるころである。
6月も諸々の行事が、コロナ禍前のように行われることであろう。しかし、
時間は待ってくれない、進路を決定しなければならない時は刻一刻と迫りつつある。
「どうする進路」「進路はどうしよう」と教室から聞こえてくる。
“人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし”(徳川家康)
と生徒が気付くのはまだまだ先の話のことになる。

【プロフィール】
1983年4月より群馬県公立高校教員として勤務
学科主任、学年主任、保健主事、進路指導主事等歴任
2019年、平成30年度 専門高校就職指導研究協議会全国発表
2022年3月、群馬県公立高校教員完全定年(再雇用含む)
2022年4月よりライセンスアカデミー東日本教育事業部顧問として、
おもに就職関係の進路講演、面接指導等を各学校で行う

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