坪田 授先生75歳 筆者:羽根田 ひとみ 更新日: 2018年8月30日
福島県立梁川高校1学年の進路ガイダンス、
全体会でお話をされた坪田授先生は75歳。
「社会が求めているのは、元気、本気、やる気です」
「目標を持ってがんばれば結果がついてくる」
長年進路指導をされてきた経験、
また、多くの教え子が企業の人事担当となり、
そのリアルな言葉を伝えていた。
坪田先生は野球部の監督でもある。
今年の新人戦では、部員9人にもかかわらず、2勝した。
部員3倍以上の県立高校、
部員5倍以上の私立高校に勝ったのだ。
坪田先生は、「ツボ長(坪田野球部部長)」と呼ばれている。
放課後、ツボ長のいる、生徒指導室に生徒たちがやってきた。
「ツボ長、雨が降ってきたので傘を貸してくれませんか」
「20本ほど貸してしまってもうないんだよ、すまんな」
ツボ長はミッキーやキティのキャラクターのネクタイをしている。
生徒たちとのコミュニケーションを大切にしているからだ。
生徒指導室には、「教育は愛」と掲げられたツボ長の顔写真入りのポスターがある。
先生方もことあるごとにここに集まる。
りんご、梨、桃……差し入れはいつも欠けることがない。
私が他の高校を訪ねると、
転勤した先生は「ツボ長元気でしたか」と必ずのように聞いてくる。
生徒たちばかりでなく、先生たちにも愛されている。
ツボ長の教え子はたくさん教職についている。
先を行く人の希望に満ちて頑張っている姿は道標となる。