「どうする進路」筆者・青木勝美 更新日: 2023年6月3日
高校生のための進路ナビニュース
「どうする」「どうしよう進路」と3年生の教室のあちらこちらから聞こえてくる。
高校3年生にとって、悩ましくプレッシャーのかかる季節が到来した。
私の経験した学校では、新学年のスタートとともに進路希望調査が行われる。
その結果を受け、担任教師と生徒との二者面談が実施され、
夏休み前の保護者を交えての三者面談につなげている。
いずれも進路の方向性を決定づける面談となる。
以前から進路実現のために準備をし、意思を明確に表明できる生徒もいるが、
迷宮に迷い込んでしまう者も少なからずいる。
特に、就職か進学のどちらにもシフトしている学校の生徒は、
人生の大きな分岐点となる可能性もあることから、
当人にとって、将来設計を踏まえて真剣に考えなければならない新学年、新学期となる。
4月下旬ごろから、進路室に来室する生徒が増える。
上級学校の資料や昨年度までの求人票、卒業生が残した受験報告書を探し出す生徒や、
進路相談に訪れる生徒で一時的に活況を呈する。
進路相談の内容は、「進学したいが、志望校が絞れない」、
「どんな企業に就職すればいいのか、わからない」等。
最もやっかいなのは、親と子の意見の相違である。
親は就職をすすめ、子は進学希望、この逆パターンもある。
これらの相談に答える側は、資料やPC、過去のデータを駆使して説明する。
最後に、「それで、どうする」と結論を急がせる言葉がついつい漏れてしまう。
「どうする進路」「進路どうしよう」と生徒自身が悩んだ末の結論は、
最大限尊重しなければならない。
次の段階として、進路実現へ向けての指導が始まる。
【プロフィール】
1983年4月より群馬県公立高校教員として勤務
学科主任、学年主任、保健主事、進路指導主事等歴任
2019年、平成30年度 専門高校就職指導研究協議会全国発表
2022年3月、群馬県公立高校教員完全定年(再雇用含む)
2022年4月よりライセンスアカデミー東日本教育事業部顧問として、
おもに就職関係の進路講演、面接指導等を各学校で行う