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「無限って面白い」筆者・大阪国際中学校高等学校 橋本光央

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小学生のころ、先生から
「偶数と奇数、どっちが多い?」と質問されたことがありました。
そこで、「1から始まるので、奇数の方が1つ多い」と答えたところ、
「奇数の1と偶数の2を紐づける、次に3と4を紐づける、次に5と6を……。
すると、奇数も偶数も無限に紐づけが続けられるから、どちらも同じ」、
つまり「奇数=偶数」と教えられました。

それに続けて
「整数も無限に続くから、整数の1と偶数の2を対応させる、
次に2と4、その次に3と6、4と8、……。
この対応も永遠に続くから、整数=偶数になる」
と言われて、頭の中が「???」になったことを覚えています。
ただ、それがきっかけで「数学って面白い」と思いはじめたのですが。

そして、高校生のとき「有理数<無理数」と教えてもらって、
またまたビックリしました。
というのも、無限同士の多い少ないを比較する場合、
先ほどの話のようにスタート値から全ての値を1:1対応で
紐づけることができれば「無限=無限」となります。
ところが、「1:1に紐づけられなかった場合、片方が多い」
ということになるからです。

ところが、無理数は1:1対応させるスタートの値を定めることができないので、
有理数に紐づけすることができません。
だから「有理数<無理数」になるのです。
つまり、「無限<無限」なのです。
無限に大小があるなんて、当時、かなりの衝撃を受けたことを覚えています。 

余談ですが、数学者・関孝和でも知られる江戸時代の和算は知的道楽でした。
「算額」というものがあります。
算額は神社に奉納する額なのですが、
そこには、和算の問題と解答のみが書いてあります。
これは、奉納した人がこれを見る人に対して
「この問題が分かりますか?」と挑戦しているのであり、
見た人はその挑戦を受けて、
謎々やクイズに答えるのと同じように解法を“考えた”のです。
我々は、謎々やクイズって大好きなのです。

本来は考えることなんですよ、数学って。
だから数学は面白いのです。
しかし残念なことに、
「公式や解法を覚えて、それを使って問題を解く」、
それが数学だと思っている人、そう教えてしまう先生がいるのです。
だから面白くないことにつながります。
公式や解法を“覚える”だけの暗記科目にしてしまったため、
面白くなくなってしまったのです。 

近年、理系離れが進んでいると言われていますが、
「知的好奇心をくすぐる数学って、すごく面白い!」
ということが伝えられれば、またそんな授業ができれば、
もっと理系志望者が増えるのではないでしょうか。
Let's play Suugaku!

【プロフィール】
1989年より大阪北予備校に勤務、
2007年より大阪国際学園に勤務。
橋本喬木・天野大空のペンネームにてショートショートを執筆、
光文社文庫『ショートショートの宝箱』シリーズ等に作品を提供。
『ショートショートの宝箱』

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