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「ずんだ」の香りで手指消毒 仙台商業高校の生徒が開発

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宮城県仙台市にある仙台商業高等学校の3年生が地元の名産品「ずんだ」を使った商品開発に挑戦している。開発しているのは食品ではなく消毒スプレーだ。商品化に向けた取り組みは佳境を迎え、12月に市内の飲食店や土産物店などで販売を開始する予定。

開発に取り組んでいるのは「商品開発」の科目を選択している33人。新型コロナウイルス対策をテーマにした地元独自の商品を開発しようとする授業でアイデアを寄せ合い、ハーブや果物の香りがする消毒スプレー「アロマアルコール」に目を留めた。

地元の仙台市青葉区にあるITコンサルタント「エル・エー・ジャパン」代表の本間洋平社長を講師に招いて、商品デザインや消費者の視点などを学習した。スプレーの製造先や販売場所の選定についても議論を重ねた。

スプレーは枝豆から抽出した精油をアルコールに混ぜたもので、枝豆の甘い香りがほのかに広がる。県花のミヤギノハギ、利府町特産の梨、亘理町特産のイチゴも香りの候補に挙がったが、名産としての知名度が高く話題性も追求できることから、ずんだに決定した。商品の検討段階では香りに強弱をつけた4種類の試作品を用意して、ずんだを食べながらより本物に近いものを選んだ。

10月中に商品開発を終え、これからは販売実習に取り組む予定だ。
生徒は「座学で学んだ知識を実践できて楽しい。商品を多くの人に使ってほしい」と語る。

製造先は長野県にあるアロマアルコールメーカー「MONDOCORO」社に委託する。パッケージデザインには、仙台城跡(仙台市青葉区)の伊達政宗騎馬像を採用した。外出先での使用を想定して5ミリリットルの小型ボトルに入れ、1本330円で販売する。

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