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【独自調査】新規高卒就職に関するアンケート 調査結果 Vol.4

高校生のための進路ナビニュース

株式会社ライセンスアカデミーでは全国の高等学校を対象に、新規高卒就職に関するアンケート調査を実施しました。結果をシリーズで紹介していきます。

Q.生徒の企業研究(企業比較・応募先の絞り込み)は十分にできていますか。その理由についてもお答え下さい。

「十分にできている」と「概ねできている」を合わせると、5割近い教員が、企業研究はできていると回答した。一方、十分でないと感じている教員は「不足している」と「やや不足している」を合わせて3割ほどだった。

「できている」と回答した理由には、「計画的な指導」によるものが多く挙げられていた。高校によって指導方法にバラエティはありつつも、1年次からの計画的な指導によって目指す業種や職種を定めていき、スムーズな応募先の絞り込みへとつなげているようだ。応募先の絞り込みには、その土台となる職業研究や業界研究などを通じた職業観の醸成が重要だと言えるだろう。

それを示すかのように、「不足している」と回答した理由には、「職業・仕事への意識が乏しい」「求人票が出ないと現実問題として捉えることができない」「適性や希望が見えていない生徒は、いくら指導しても応募先が決定できない」と、職業観の乏しさに関わる理由が多かった。早い段階から「働く」ことへの意識を高めることが重要で、それが自己の適性や希望に合った職業選択、つまり精度の高いマッチングにつながるはずだ。

また、求人票公開から応募までの期間の短さを指摘する意見もあった。応募先の絞り込みには求人票を見比べることが必要である。ただ、7月1日に求人票が公開されてから、9月16日の選考開始まで2か月ほどしかない。その間に、集まった求人票の整理、生徒に公開、応募前職場見学の準備、各企業との日程調整、応募前職場見学への参加、応募先の決定をしなければならない。

昨年度はコロナウイルス感染拡大の影響で、応募・選考開始ともに1か月後ろ倒しされた。こうしたスケジュールの変更は、進学者への入試対応と重なることによる教員負担の増加や、不採用の生徒への対応が遅れることなどへの懸念はある。しかし、ミスマッチを抑制するためにも、スケジュールの見直しを議論する余地があるのではないだろうか。

実現すれば、企業研究や絞り込みの時間を今より確保できることになる。アンケートでも実際に、現状のスケジュールから求人票公開の前倒しと応募・選考開始の後ろ倒しを求める声があった。

アンケート結果の完全版は以下からご覧いただけます。
「新規高卒就職に関するアンケート調査」

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