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【独自調査】新規高卒就職に関するアンケート 調査結果 Vol.1

高校生のための進路ナビニュース

株式会社ライセンスアカデミーでは全国の高等学校を対象に、新規高卒就職に関するアンケート調査を実施しました。結果をシリーズで紹介していきます。

Q.一人一社ずつ応募する仕組み(いわゆる一人一社制)について、どのように考えますか。その理由についてもお答え下さい。
「賛成」と「どちらかといえば賛成」を合わせると、約8割の教員が一人一社応募する制度を支持していることがわかった。「どちらでもない」は1割程度、「反対」「どちらかといえば反対」は1割に満たなかった。

<賛成の理由>
●まずは一社に絞ることで十分な対策ができる
●一社だからこそ生徒の真剣度が増す
●複数応募に対応する時間的余裕が生徒にも教員にもない
●学校推薦の意味合いがなくなる

<反対の理由>
●不採用になった場合、選択の幅が狭くなってしまう
●大卒と比べて選択肢の幅が狭い

<どちらでもないの理由>
●メリットとデメリットがあるため判断できない
●選択の幅は広げてあげたいが、一社制だからこそ就職できる生徒もいる

高卒者の就職活動の特徴は「一人一社制」と「学校推薦」だ。就職希望者は平等・公平にチャンスを与えられ、学校からの推薦という形で企業に応募することができる。そのため、内定率は99.1%と希望者のほぼ全員が就職できている(厚生労働省「令和2年度 高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」)。

一方で、高卒者の3年以内離職率は4割だ。「一人一社制」は、早期離職のひとつの要因として挙げられている。一度に一社しか応募できないことで、企業比較の機会が与えられていないためにミスマッチを引き起こしているのではないかとされている(都道府県によっては、一定の時期を過ぎると、同時に複数社応募可能な仕組みになっている)。しかし、同時応募を制限する仕組みではあるが、企業比較を制限するものではない。

早期離職の背景には、人間関係や条件面の相違など様々な要因があるため、離職率を下げるのは一筋縄ではいかない。それでも重要なのは、職業選択の根幹を成す自己理解と健全な職業観・勤労観ではないだろうか。それが精度の高い選択につながるはずだ。そのためには、高校生の早い段階から社会を知ることにつながる取り組みを推進する必要がある。

アンケート結果の完全版は以下からご覧いただけます。
「新規高卒就職に関するアンケート調査」

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