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外国人留学生が足止め 諸外国と異なる足並み

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新型コロナウイルスの感染拡大は外国人留学生の入国にも暗い影を落としている。

政府による入国制限の影響で、外国人留学生の新規入国は2021年上半期(1月~6月)で、コロナ禍前と比べて約9割減少していることが出入国在留管理庁の調査でわかった。

出入国管理統計によると、在留資格「留学」で新規入国した外国人留学生は21年上半期で7,078人だった。コロナ禍前の19年上半期では6万1,520人だったため、11.5%にまで落ち込んだことになる。

留学生は新年度にあたる3~4月と秋学期のスタートにあたる9~10月に多くが入国する。しかし、政府はコロナの感染拡大で外国人の入国を制限。10月に一旦緩和したが、今年1月には新規入国を原則中止にした。5月に国費留学生らの入国を再開したものの、留学生の95%を占める私費留学生の入国は制限されたままで、多くの留学生が来日できない状況が続いている。

留学生を受け入れる大学などの教育機関にも焦りが生じている。

約90か国の外国人留学生が学生の半数を占める立命館アジア太平洋大学(大分)では、約600名がオンライン授業を受けながら入国を待っている状況だ。日本での生活経験を得られなければ、日本企業への就職も考え直さなければいけないとする学生もいる。

国際教養大学(秋田)でも、50か国・地域にある200校の提携大学との交換留学が昨年4月以降、ストップしたままだ。こうした状況は、専門学校や日本語学校など、留学生の学びの受け皿となっている教育機関でも同様だ。

入国できない状態が続くため、留学先を日本でない他国に変更した留学生もいる。外国人の日本語力や基礎学力を測る日本留学試験の受験者は、19年の6万人から、21年は1万人台まで減った。

日本以外のG7は水際対策の徹底など、対策を講じたうえで留学生の入国を許可している。そのため、日本人学生の海外留学は夏以降に加速した。文科省も留学先の安全確保や留学希望者への優先的なワクチン接種を進めてきた結果だ。

日本の外国人受け入れ態勢についてこのままの状態が続けば、留学生の学ぶ機会、留学生を受け入れる教育機関、留学生に関わる市場は大きな損失を受ける。ひいては、日本の国際化や外国人材の確保といった点にまで影響が及ぶのは、決して大げさではない話だ。