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【考えよう!探究・SDGs】廃棄の雨 ビニール傘と環境問題

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最近雨の日が続き、傘の出番が増えるなか、突然の雨にも便利なのがビニール傘です。

日本は傘の消費大国です。消費量は世界一だとも言われ、年間1億3千万本もの傘が消費されています(日本洋傘振興協議会)。そのうち8千万本がビニール傘。スーパーやコンビニなどで簡単に手に入るため、つい買ってしまう人も多いでしょう。

みなさんはビニール傘にどのようなイメージを持っていますか?

警視庁の「遺失物取扱状況」によると、年間で30万本以上の傘が遺失物センターに届けられます。しかし、取りに行く人は1割以下。わずか3千本ほどしか持ち主の元に返りません。残りの多くはビニール傘だそうです。そこには「また買えばいいや」「なくなってもいいや」といった心理が働いているはずです。

ビニール傘は環境問題を生んでいます。

鉄とプラスチック部分の分別が難しくリサイクルに向いていません。いまは諸外国がプラスチックごみの輸入を規制しているため、廃棄を外国に押しつけることもできません。

傘の消費量が多ければ廃棄量も多いのは当然のことです。ただ、廃棄量の多さにはビニール傘の利用に対する人の意識も大きく関わっているはずです。「安い」「いつでも手に入る」「使い捨て」「なくしても気にしない」「また買えばいい」便利さばかりに目を向けていては、大量生産・大量消費の社会は変わりません。

ビニール傘が家の傘立てに何本ささっていますか?
その景色をみながら、自分にできることを考えてみませんか?

*今後、進路ナビニュースを通して、探究活動の一環として、社会や地域の課題解決をしていくためのテーマを発信していきます。
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