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【独自調査】Withコロナ時代の進路指導と進路選択に関するアンケート 調査結果 Vol.12

高校生のための進路ナビニュース

Q.就職希望者への指導について、課題に感じている点は何ですか。(複数回答可)

6割近い高校が2年生から就職指導を開始していることがわかった一方で、就職希望者への指導について「十分指導できている」と回答したのはわずか4.7%だった。

「自己分析・自己理解」(57.8%)、「職種研究」(43.1%)、「企業研究」(42.5%)、「業界研究」(27.8%)などを課題として挙げた高校が多く、調査や分析を必要とする指導に課題を抱えていることがわかった。いずれも、大学生や社会人でも難しいとされるもので、高校生への指導に苦慮している様子がうかがえる。就職試験の鍵となる面接に対する指導不足も、36.1%の教員が課題に感じていることは看過できない。面接指導や履歴書の志望理由など、最終的に個別の指導が必要になるため、とくに就職希望者の多い高校にとっては時間的な面でも十分な指導を施すことが難しいと感じている可能性もある。

2年生の段階から指導を開始している高校が多い(Vol.11)ものの、就職希望者への指導が十分に行えていないことがわかる結果となった。就職者と企業とのミスマッチが叫ばれ、新規高卒就職者の3年以内退職率は4割に上る。この割合を下げるためには、ひとつに求職者が納得感をもったうえで応募できるかが重要となる。そのためには、自己理解・職業研究・企業研究などを通した職業観の醸成が不可欠だ。

高校側は、企業説明会や見学会、インターンシップなど、職業観を養う取り組みを早い段階から充実させ、たくさんの情報に触れさせたうえで応募先を決定させたい。これができていなければ、一度に一社ずつ応募する仕組みであっても、複数応募できる仕組みであっても、結果は変わらないだろう。

アンケート結果の完全版は以下からご覧いただけます。
参考:【高校教員対象】Withコロナ時代の進路指導と進路選択に関するアンケート調査結果(完全版)

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