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【考えよう!探究・SDGs】 ネットに接続できない子ども 生まれる教育格差

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私たち生活に欠かせないインターネット。しかし、世界に目を向ければ決して当たり前に使えるツールではない。インターネットの接続性が教育格差を生んでいる現状がある。

ユニセフによると、世界の学齢期(3歳~17歳)の子どもの3分の2にあたる約13億人が自宅でインターネットに接続できない環境にいると発表した。15~24歳においても、63%にあたる約7億5,900万人がインターネットを利用できないとしている。とくに、サハラ以南アフリカと南アジアの学齢期の子どもは、10人に9人の子どもがインターネットに接続できない状況だという。

インターネットに接続できるかどうかは、子どもの教育機会に関わってくる。インターネットに接続できない子どもは教育を受ける機会を失い、教育が手の届かないものになってしまう。新型コロナウイルスの感染拡大によって休校措置がとられ、教育がオンラインに移行したことでこの状況はより顕著になった。

この問題はすでに国や地域社会を分断し大きな不平等を生んでいる。低所得の国、貧しい家庭、農村部などに住む子どもたちは同世代のインターネットに接続できる子どもから遅れをとっている。なかには、たとえ家でインターネットに接続できる環境があっても、家事や仕事をしなければならないといった理由で教育機会を失っている例もあるという。これらの教育格差が将来の経済格差を生むことになる。

【地域別:家庭でインターネットに接続していない3歳~17歳の学齢期の子ども】
世界:67%(13億人)
東アジア・太平洋地域:32%(1億8,300万人)
東ヨーロッパ・中央アジア:42%(3,600万人)
ラテンアメリカ・カリブ海諸国:49%(7,400万人)
中東・北アフリカ:75%(8,900万人)
南アジア:88%(4億4,900万人)
東部・南部アフリカ:88%(1億9,100万人)
西部・中部アフリカ:95%(1億9,400万人)

*今後、進路ナビニュースを通して、探究活動の一環として、社会や地域の課題解決をしていくためのテーマを発信していきます。
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