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【考えよう!探究・SDGs】地球温暖化 低下するCO2吸収量

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地球温暖化とは、大気中に含まれる二酸化炭素(CO2)などの「温室効果ガス」が大気中に放出されることで、地球全体の平均気温が上昇している現象である。人間の活動によるところが大きい。

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、100年後の地球の平均気温は0.3℃~4.8℃上昇すると推計されている。地球の平均気温が上昇すると、異常な高温が発生する確率を高めるとともに、海や地表からより多くの水分が蒸発して大気中の水分が増えるため、台風が大型化したり、豪雨が増加したりする。2018年7月に西日本から東海地方で発生した豪雨は記憶に新しいところだろう。

異常気象を引き起こす地球温暖化の原因は温室効果ガスだ。人間の経済活動が盛んになるにつれ、温室効果ガスの排出量は急速に増加してきた。温室効果ガスの代表格である二酸化炭素(CO2)の排出はとくに問題視されている。

排出されたCO2は植物によって吸収されるが、地球がもつCO2の吸収能力は低下しつつある。最近の研究で最も危惧されているのがアマゾンの熱帯雨林だ。これまでは大気中から年間20億トンものCO2を取り除いていたとされるが、いまや年間10~12億トンにまで減少していると考えられている(世界のCO2排出量は約335億トン)。

それどころか、熱帯雨林の最大5分の1でCO2の排出量が吸収量を上回っていることが判明した。伐採や火災によって破壊された樹木はCO2を吸収するどころか排出するようになる。アマゾンの熱帯雨林が徐々にCO2の排出源へと姿を変え始めているということだ。

このまま地球温暖化が進めば異常気象の増加にも拍車がかかるだろう。異常気象が増加すれば、人命・経済・農作物・住居や建築物・健康などへの被害や損失は避けられない。
自らの命や生活を守るためには、地球温暖化を防がなければならない。誰も他人事ではないはずだ。

*今後、進路ナビニュースを通して、探究活動の一環として、社会や地域の課題解決をしていくためのテーマを発信していきます。
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