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国立大学入試 6教科8科目を検討

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国立大学協会は、2025年以降の国立大学入試で課す大学入学共通テストの教科・科目について、これまでの「5教科7科目」に新教科である「情報」を加えた「6教科8科目」を原則とする案を検討しているとした。

大学入試センターは3月、2022年度から高等学校で実施される新学習指導要領に合わせ、2025年以降の大学入学共通テストにおける出題教科・科目を再編して新教科「情報」を加える方針を発表。国立大学協会はこれを受けて「6教科8科目」にする案を取りまとめた。各大学の意見を聞いたうえで年内中に決定したいとしている。

「情報」は2003年度から必須科目だったが、新学習指導要領下で主にプログラミングを学ぶ「情報Ⅰ」と、さらに高度な内容を学ぶ選択科目「情報Ⅱ」に再編される。そのため、受験科目として採用されるべきだとする意見がある一方、学習環境の整備が不十分な現状を理由に協会内では慎重論もある。

「情報」は比較的新しい科目であることから、指導教員の不足が問題視されている。現に、公立高校で「情報」を担当する教員の2割弱は正規の免許をもっていない「免許外教科担任」であることが文科省の調査によってわかっている。専門教員の不足、指導力のばらつき、都市部と地方での指導における格差、小規模校での学習環境の未整備などから、入試への採用は時期尚早との声が上がっている。

入試でいかに公平性を担保できるか、慎重な議論が求められている。

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