進路ナビニュース

【考えよう!探究・SDGs】多様性を認める社会へ 広がる取り組み

高校生のための進路ナビニュース

「多様性(ダイバーシティ)」が世界のキーワードのひとつになっている。国籍や肌の色はもちろん、生活スタイル、宗教、価値観なども多様であることを指す言葉だ。このキーワードはSDGsの17の目標を達成するうえで、カギになる言葉だと考えられている。

「ジェンダーレス」や「LGBTs」あるいは「LGBTQ」などの言葉を耳にする機会が増えた。どの言葉にも共通する考え方は、生物学的な性のちがいによる固定観念を取り払い、社会的・文化的な性差をなくそうというものである。性別の多様性に配慮するため、様々な領域・分野で取り組みが広がっている。

JR東海は新幹線の車内放送をこれまでの「レディース・アンド・ジェントルマン」から、性別に触れない「オール・パッセンジャーズ」とジェンダーレス仕様に変更した。東京ディズニーランドと東京ディズニーシーを運営するオリエンタルランドもまた、場内アナウンスを「レディース・アンド・ジェントルメン、ボーイズ・アンド・ガールズ」から、性別の区別がない「ハロー・エブリワン」に変更している。

人種の多様性に配慮した企業がある。

花王は肌の色で優劣を助長しないよう、「美白」や「ホワイトニング」の表記をやめ、直接的に白をイメージさせない「ブライトニング」という表記に改めた。また、ファンデーションの色数も2倍の23色に展開を広げるなど、商品開発において多様性を求める社会の動きに対応している。

「ダイバーシティ」「他者理解」「相互理解」「異文化理解」「多文化共生」…
この手の話には実体のつかめない抽象的な言葉が並ぶ。

「みんなちがって、みんないい」
詩人金子みすゞが『わたしと小鳥とすずと』に残した多様性の本質を突く言葉である。
何気なく生活している日常にも考えはじめるきっかけがあるはずだ。まずは自分の手の届く範囲から考え始めてみてほしい。

*今後、進路ナビニュースを通して、探究活動の一環として、社会や地域の課題解決をしていくためのテーマを発信していきます。
【SDGs】に関連した他のニュースも読む

TOP