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経産省「令和2年度大学発ベンチャー実態等調査」を取りまとめ

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経済産業省は2021年5月17日、大学発ベンチャーの設立状況や事業環境などを調査した「令和2年度大学発ベンチャー実態等調査」を取りまとめた。

大学発ベンチャーは、大学等における革新的な研究成果をもとに、経済社会にイノベーションをもたらす存在として期待される。2020年度調査において確認された大学発ベンチャーは2,901社で、昨年度から335社増え、企業数および増加数ともに過去最高を記録した。

大学別にみると、東京大学が326社と最も多く、次いで京都大学の227社となっている。設立数上位を旧帝大系の有名国立大学が占める傾向に変わりはないが、前年度20位(30社)だった東京理科大学が7位(111社)と躍進している。業種別では「バイオ・ヘルスケア・医療機」が906件と最も多く、次いで「IT(アプリケーション、ソフトウェア)」の867件となっている。

コロナ禍の影響を受け、投資による資金調達で「調達先候補との接触が難しくなった」企業が99社(23%)、「調達検討が止まった」企業が51社(12%)、「調達予定が見送られた」企業が49社(11%)に上る一方で、融資による資金調達では「新規調達が決まった」86社(20%)とポジティブな影響もみられた。
1989年度は54社だった大学発ベンチャーは1995年度に112社で100社を超えた。2004年度には1000社を超えて大台に乗った。2008年以降はリーマン・ショックの影響で伸び悩んだが、2017年度に2093社と2000社を突破している。

【大学発ベンチャーの定義】
① 研究成果ベンチャー
大学で達成された研究成果に基づく特許や新たな技術・ビジネス手法を事業化する目的で新規に設立されたベンチャー
② 共同研究ベンチャー
創業者の持つ技術やノウハウを事業化するために、設立5年以内に大学と共同研究等を行ったベンチャー
③ 技術移転ベンチャー
既存事業を維持・発展させるため、設立5年以内に大学から技術移転等を受けたベンチャー
④ 学生ベンチャー
大学と深い関連のある学生ベンチャー
⑤ 関連ベンチャー
大学からの出資がある等その他、大学と深い関連のあるベンチャー

参考:経済産業省 「大学発ベンチャー実態等調査」

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