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【進路コラム】「不合格体験記 2021」(3年生の生徒のために)筆者・橋本光央

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私が予備校で働いていた時、
生徒たちに「現役合格ができなかった理由」を
書いてもらっていました。
そのことから学ぶことも多いからです。
そこで今回は、その体験記を紹介します。
3年生になられた皆さんが、現役合格を勝ち取るために。

『「何とかなる」と思っていた』
僕が受験に失敗したのは大学入試を甘くみていたからだ。
というのも中学時代はほとんど勉強しなくても、
一夜漬けだけで学年トップクラスの成績だったし、
高校入試でも少し勉強しただけで
学区のトップ校に合格することができた。
そのため、大学受験も甘く考えていた。
大学入試は高校受験とは違う、
ということは分かっているつもりでいたけれど、
心の底では「何とかなる」と楽観していたのだ。
だから、高校でも勉強は一夜漬けのみ。
ところが今回は、思うように成績は上がらなかった。
「あれ、いつもと違う。おかしいなぁ」とは思ったものの、
それでも中くらいの成績だったので、
「ちょっと本気になれば何とかなる。
大学受験なんて軽い、軽い」とナメきっていた。

そして3年になった。
志望校は高望みをした。
そのために分厚い参考書や
難しい問題集を買ってくるのだけれど、
1、2年の基礎力がない自分には全く分からなかった。
でも、それは「買ってきた本が悪かったんや」と思い、
新しい問題集を次から次へと買っていった。
けれど、どれも最初の数ページを見ただけで
頭の中は 「???」。
それでまた次の問題集を買いに行く繰り返しだった。
結局、訳も分からないまま迎えた受験日、
できはひどかった。

それでも「僕ができへん
=他のヤツはもっとできてへんに違いない」と思い、
「自分は合格する」と根拠のない自信を持っていた。
だから合格発表を見に行ったのだが、
そこに自分の番号がなく茫然自失。
帰り道、近くの公園に行ってブランコに腰かけ、
ぼーっとしていた。
そのときちょうど雨が降ってきて、ずぶ濡れになった。
「安っぽいドラマみたいやなあ」と思ったことを覚えている。

そして、「今年こそは!」と心機一転、予備校にやって来た。
予備校の先生は思いのほか親切で、
今までの僕の間違った勉強方法を、
丁寧に教え直してくださった。
高校では「何とかなる」と思って、
自分勝手で適当な勉強をしていたのだが、
結局のところ先生を信じて「授業を真剣に受けること」、
つまり、予習-授業-復習という何でもないことを続けることが
「一番力をつける」ということが分かった。

去年の受験での高望みは「世間知らず」と言うやつだった。
落ちて当然だった。
いや、むしろ落ちてよかったのかもしれない。
もし合格していたら、
今後、何事においても「何とかなる」と考えて、
本気でぶつかることをしない人間になっていたに違いないからだ。
でも今年は違う。
今年は志望校を、本当の意味で高望みする。
自分の本気力でどれだけのことができるか、1年後が楽しみだ。

【プロフィール】
1989年より大阪北予備校に勤務、
2007年より大阪国際学園に勤務。
橋本喬木・天野大空のペンネームにてショートショートを執筆、
光文社文庫『ショートショートの宝箱』シリーズ等に作品掲載あり。
web光文社文庫https://yomeba-web.jp/archive/archive-works/
にて作品を無料公開中。