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「私の好きな言葉・座右の銘(その5)」  筆者・城所卓雄

Don‘t put off until tomorrow what you
can do today.
(ベンジャミン・フランクリン)、(日本語訳:今日出来ることを明日に延ばすな)

この英文は中学生時代の英語の授業で出あいました。
動詞と前置詞の熟語「put off」と、
関係代名詞「what」の学習時でした。

筆者は、1976年8月上旬、
ちょうど米国の独立宣言200周年の記念式典(7月4日)が終了した1か月後に、
米国のワシントンの大使館の二等書記官として着任しました。
大使館の業務に、毎日真剣に取り組む中、
せっかくワシントンで勤務していたので、
ジョージタウン大学の夜学に週3日ほど通いました。
米国語を中心に学習する中、
ベンジャミン・フランクリンについても学ぶ機会があり、
彼が、独立宣言の起草に加わり、多くの名言集を作成してことを学んでいます。
本名言はその一つです。

中学生、高校生、大学生の各時代を通して、
その日に学習した内容は、
授業や講義が終了してすぐに、
学校内や大学内の図書館で復習しました。
同時に、自宅に戻ってからは、
主に明日以後の予習時間に当てていました。

具体的な成果ですが、
中学3年生6月、英語の授業の際、
先生より、「前回の授業で終了した第4課の内容を
正確に言える人は手を挙げてください」
と質問が出されました。
すぐに手を挙げ、正確に全文を発表できた生徒は、
クラスでの中では私一人でした。
また、高校1年生のこれもやはり6月の英語の授業でしたが、
先生より、「何も通報しておかなかったが、
前回の授業で終了した第7課の英単語の試験をただ今から行う」と言われ、
試験問題が突如、席上に配布されました。
100点満点を取れたのは、私だけでした。

43年間の外交官体験について言えば、
新聞などの翻訳は、
その原文に接してから10~15分間で終了させること、
会議や交渉・協議などの記録作成は、
これらが終了して1~2時間以内に終了させることが該当します。
この教訓は、現在も、講演や講義の機会に、
高校生や大学生などに対し、筆者自ら強調して指導しています。
本格言に近い日本人の作成による名言は、
残念ながら見つかりません。
逆に考えると、
本格言が日本人の中に充分浸透しているといえます。

【プロフィール】
1969年、外務省入省、
在サンクトペテルブルク総領事を経て、
駐モンゴル大使を最後に、2011年11月外務省を退職。
東大の非常勤講師、名大の参与・客員教授・特任教授を経て、
現在、名大の非常勤講師。
モンゴル国立大学より
名誉経済博士号および名誉外交学博士号を授与、
モンゴル国立教育大学ならびに同医科大学より名誉教授、
同科学技術大学より顧問教授などの称号を授与。
2012年より、ライセンスアカデミーの学術顧問。
2020年、外交功労賞として瑞宝中綬章を受章。

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