大学の学部と学科の違いは何?選び方をわかりやすく解説します!

「学部と学科って何がちがうの?」「どの分野が自分や子どもに合っているんだろう?」

高校生も保護者も、進路について考え始めると疑問がたくさん出てきますよね。この記事では、そんな最初のギモンに寄り添いながら、学部と学科の基本や選び方、分野ごとの特徴、そして卒業後のイメージまで解説します。親子で一緒に進路を考えるきっかけとして、ぜひ活用してください。
【この記事でわかること】

・ 学部と学科の違い

・ 主要な学部(例:法学部・経済学部・工学部など)で学ぶ内容

・ どの学部にどんな学科があるのか

・ 文系学部と理系学部のちがいと、向いている人

・ 学部・学科ごとに卒業後の主な進路や就職先

・ 同じ学部名でも大学によってカリキュラムや学び方が違う

・ 入学後に学科や専門を選べる大学がある

・ 近年増えている「学群」「学域」「学類」といった新しい分け方

大学の学部と学科の違いはここを押さえよう

「学部と学科って、どう違うの?」

そんな声をよく聞きます。学部は大学のなかの「大きな学問のグループ」のこと。学科は、その学部の中にある「さらに細かい専門分野」です。たとえば「経済学部」の中には「経済学科」「経営学科」「商学科」などがあります。学部によって勉強の内容や、取得できる資格も変わります。

自分が「何に興味があるか」や「どんな仕事をしたいか」を考えるのが、進路選びの第一歩になります。

学部って何?学科って何?

学部は大学生活の大きな方向性を決めるものです。その中で、学科は「どんな分野を深く学ぶか」を決める場所。

たとえば文学部なら、言語や文化について幅広く学びますが、日本文学科や英文学科など、それぞれに専門分野が分かれています。

大学によって、同じ学部名でも設置されている学科は違う場合もあります。

学群や学域との違いも知っておこう

最近は「学群」や「学域」という呼び方を使う大学も増えています。これらは、1年生や2年生の間に幅広く基礎を学び、その後で自分の専門を決める仕組みです。

「まだやりたいことがはっきり決まらない…」という方にも、安心して進めるスタイルといえます。

学問分野の全体像は「学問一覧(学問から探す)」でチェックできます。

学問一覧(学問から探す)

学校によっては、2年頃から始まる文理選択。文系と理系も理解しておきましょう。

文系と理系の違いって?

大学の学部の分野ごとに特徴をまとめてみた

大学の学部には「文系」「理系」だけでなく、それぞれに違った雰囲気や学び方、卒業後の進路があります。ここでは主な5つの分野について、特徴と進路のイメージをまとめます。

人文科学系の学部

人文科学系の学部では、言葉・歴史・文化・心理など、人間そのものについて深く学びます。たとえば、文学部や人文学部、外国語学部、心理学部などがこの系統です。

社会や人の心の成り立ちに興味がある人に向いています。

卒業後は教員や出版、観光・サービス業など、幅広い職業に進む人が多い分野です。

もっと詳しく知りたい方は「人文科学(学問から探す)」もご覧ください。

人文科学(学問から探す)

社会科学系の学部

社会科学系では、社会のしくみやルール、経済やビジネス、政治などを学びます。法学部や経済学部、商学部、社会学部などがこの分野です。

実社会とのつながりが強く、公務員や企業のビジネス職、士業(専門資格職)などの道も開けます。

社会科学〈法・経済・商・社会・福祉等〉(一覧)

自然科学・工学系の学部

自然科学や工学系では、自然のしくみや「ものづくり」について学びます。理学部・工学部・農学部・情報学部・建築学部などが該当します。

理系科目が得意、または理論や実験、技術開発に興味がある人におすすめです。

メーカーやIT、研究開発職など、専門的な仕事に進むケースが多くなります。

自然科学・工学系(学問から探す)

医療・健康・生活系の学部

医療・健康・生活系の学部では、人の命や健康、暮らしを支えるための知識と技術を学びます。医学部、看護学部、薬学部、歯学部、家政学部、体育学部などがあります。

国家資格が必要な職業も多く、将来の安定ややりがいを重視する人にも人気です。

医療・保健(学問から探す)

芸術・表現・国際系の学部

芸術や国際系は、創造的な表現活動やグローバルな視野を身につけたい人に向いています。芸術学部、音楽学部、国際学部などがこの分野です。

クリエイティブ職や国際的な仕事、観光業などにもつながります。

芸術(学問から探す)

学部・学科の選び方でよくある悩みとポイント

「どの学部を選べばいいの?」と迷ったときは、いくつかの視点で考えてみましょう。

本人の「興味」や「得意なこと」だけでなく、将来の仕事や資格取得から逆算する方法もあります。

たとえば、

・好きな教科や授業、部活動からヒントを探す
・どんな仕事をしたいか、親子で会話してみる
・学校や先生、先輩に相談してみる

学校の種類の違いは「大学・短期大学・専門学校の違いって?」も参考にしてみてください。

興味のあること・得意なことから選ぶ

進路を考えるうえで、好きなことや得意なことから始めるのはとても大切です。自分やお子さんの「夢中になれるもの」が何か、まずは話し合ってみるのもおすすめです。

オープンキャンパスや先輩の話もヒントになるので、気軽に情報を集めてみましょう。学校に足を運び、実際の授業を受けることで、イメージしやすくなります。

オープンキャンパスを探す

将来の進路や資格から逆算する

医療系や教育系は、卒業後に国家資格を取る必要があることも多いです。

ビジネス系は幅広い就職先がありますが、専門性を身につけておくと安心です。

「将来どんな働き方をしたいか」も一緒に考えてみてください。

学部ごとのカリキュラムや特徴を比べる

同じ学部名でも、大学によって学ぶ内容や取得できる資格は違うことがあります。授業やゼミ、実習内容など、パンフレットや公式サイトで確認するとミスマッチを減らせます。

出願・受験時の学部選びの注意点

出願や受験の方法は、大学によって大きく異なります。

出願時に学部と学科まで決める場合もあれば、入学してから専門分野を決める仕組みもあります。また、学部によってキャンパスが分かれている場合もあるので、事前にしっかり調べておきましょう。

人気の学部や資格がとれる学部は、倍率が高い傾向があります。偏差値や合格ラインも大学によって違うため、しっかり情報を集めて選ぶことが大切です。

学部・学科ごとの主な就職先や職業イメージ

どの分野を選ぶかによって、卒業後の進路や仕事の内容も変わってきます。

・人文・社会系は、公務員・教員・出版・サービス業・営業・金融・観光業など、幅広い職業に進めます。
・理系・工学系は、メーカー・IT企業・建設業・研究開発職・エンジニアなど、専門的なスキルを活かした職種が多くなります。
・医療・健康・生活系は、医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・保健師・福祉職・スポーツ指導者などが代表例です。
・芸術・国際系は、デザインや音楽、観光やグローバルビジネス、クリエイティブ職など、多様な働き方が考えられます。

大学の学部と学科を選ぶコツまとめ

最後は「何を学びたいか」「どんな仕事をしたいか」「どんな大学生活を送りたいか」を、親子で話し合うのがおすすめです。

資料請求やオープンキャンパスも活用し、不安なことは先生や進路指導室、先輩や保護者にも相談してみましょう。

「自分らしい進路」を選ぶために、じっくり考えていきたいですね。

▼7つ分野から気になる業界を探す

職業探索(お仕事調査隊)

▼希望条件にあった学校を探す

学校検索