進路を考えるとき、「自分に合う道が何なのか知りたい」と思う人は多いはずです。自己分析は、高校生でも今から始められます。ノート1冊と少しの時間があれば、自分の強みや興味、進むべき道がだんだん見えてきます。
自己分析で何がわかる?今やるべき理由
進路選びの場面では、「やりたいことがわからない」「どんな学校や仕事が向いているのか知りたい」と悩む人が少なくありません。自己分析をすると、自分の性格や価値観、得意・苦手がはっきりして、どんな選択が「自分にとって納得できるのか」がわかりやすくなります。
面接やエントリーシートで自信を持って自分を語れるようになり、日常の小さな選択にも迷いにくくなる効果もあります。
自己分析のやり方をまとめて知りたい方は「進路学習プログラム 自分の進路を考えよう」をご覧ください
https://shinronavi.com/tankyu/shinro
自己分析から進路選択の全体像を掴みたい方は「ていねいに解説する 進路(進学先)選びの3ステップ」をご確認ください
https://shinronavi.com/newcolumn/step
動画で自己分析や志望理由のコツを学ぶなら「動画で進路を考える|進路TVまとめ」をご覧ください
https://shinronavi.com/shinrotv
高校生が今から始めるメリット
高校1・2年生のうちから自己分析に取り組むことで、時間に余裕を持って自分を深く知ることができます。
部活や行事など、日常の中にある経験を記録し、早めに振り返る習慣をつけておくと、いざ進路選択が迫ったときも迷いにくくなります。
ノート1冊からできる!高校生向け自己分析の進め方
自己分析に特別な準備はいりません。ノートやスマホのメモを使い、自分の経験や気持ちを整理していきましょう。
STEP1:書き出してみる
ノートの1ページ目に、過去1年間の「印象に残った出来事」を思い出せるだけ書き出しましょう。
部活、委員会、趣味、家族との出来事、勉強で頑張ったことなど、小さなこともOKです。そのときどう感じたか・なぜ印象に残ったのかも一言添えてください。
STEP2:「なぜ?」を5回くり返す
書き出した出来事の中から1つ選び、「なぜそう感じたのか?」をくり返し自問してみます。
例)「文化祭の準備が楽しかった」→「なぜ?」→「仲間と協力して目標に向かうのが好きだったから」など。
この作業で、自分の価値観や大事にしている考え方が見つかります。
STEP3:感情や行動のパターンを整理
自分がやる気を感じた瞬間や、反対に落ち込んだときの共通点を探します。
できごとを「うまくいった/うまくいかなかった」「楽しかった/苦しかった」で分類してもOKです。
STEP4:ノートを見返す習慣
数日おきに書いた内容を読み返し、「新しい気づき」や「今の自分の変化」に気づくのも大切です。
書きっぱなしにせず、何度も見返すことで自己理解が深まります。
自分に合う方法で!自己分析のバリエーション
一人ひとり、やりやすい自己分析の方法は違います。いくつかの方法を組み合わせて、自分に合うやり方を見つけてみましょう。
| 方法 | 特徴・わかること | 目安時間 | おすすめタイプ |
| モチベーショングラフ | 感情の浮き沈み・やる気の源泉 | 15~30分 | 図で考えるのが得意な人 |
| 「なぜ?」の深掘り | 価値観や本音 | 10~20分 | 一つのテーマをじっくり考えたい人 |
| 自分史 | 自分の成長・人生の転機 | 30~60分 | ストーリーで考えるのが好きな人 |
| マインドマップ | 興味・得意・価値観の整理 | 15~30分 | 発想を広げたい人 |
モチベーショングラフで見える自分
紙に横軸(小学校~現在)と縦軸(モチベーションの高さ)を書き、思い出したできごとをプロットして線でつなぎます。山や谷に「なぜ?」を添えると、やる気が出る場面や苦手なことが見えてきます。
ワークシートはこちら
https://shinronavi.com/new/_app/_webroot/img/page/tankyu/shinro/dl_motivationgraph.pdf
自分史で人生の流れを整理
「年代」「主なできごと」「自分の役割」「感じたこと」「学び」などで表にまとめると、自分の強みや、決断するときの傾向がわかります。
失敗や迷った経験も、正直に記録しましょう。
マインドマップで思考を広げる
「自分」という言葉を紙の真ん中に書き、「好きなこと」「得意なこと」「価値観」「夢」などの枝を伸ばして自由に連想します。
言葉同士を線でつなげると、意外なつながりや新しい発見があるかもしれません。
客観的な診断ツールも活用しよう
自分ひとりでは気づきにくい一面や、強みの傾向を知るために、Webの適性診断ツールを使うのもおすすめです。
短時間で答えられる質問に取り組むと、自分のタイプや得意分野が客観的に見えてきます。
進路ナビの「適性・適職診断」
進路ナビでは、10の質問に答えるだけで、あなたに合う学問や仕事のヒントがわかります。診断結果はノートにメモして、自分の感覚と照らし合わせてみてください。
新しいキーワードや方向性が見えてきたら、次は学校検索や職業調査に進むのがおすすめです。
進路診断はこちら
周りの人に相談し、自分の見えない面を知る
自己分析は自分だけで完結しません。家族や友達、先生など、周囲の人から「自分はどんな人?」と意見をもらうことで、思いもよらない強みや特徴に気づくことができます。
他己分析のやり方
「進路選びの参考にしたいので、自分の長所や印象を教えてほしい」と伝えると、相手も答えやすくなります。
「一番楽しそうなときはいつ?」「グループでどんな役割が多い?」など具体的に聞くのがコツです。
フィードバックは一度ノートにまとめ、共通点や意外な意見も客観的に受け止めましょう。
ジョハリの窓を活用
「自分も知っている自分」「他人しか知らない自分」など、4つの領域に分けて、自分の特徴を整理します。
友達数人と互いの強みを出し合うと、自分では意識していなかった長所が見つかることもあります。
専門スタッフに相談したい方は「みんなの進路相談」をご覧ください
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うまく進まないときのヒントと注意点
自己分析は、完璧な答えを出すことが目的ではありません。
つまずいたときは、「今できること」から始めることが大切です。
自己分析でやりがちな失敗
一つの経験にこだわりすぎると全体が見えなくなります。また、長所だけ探すと深い気づきにつながりません。
分析ばかりで行動しない状態になったら、一度ノートを閉じて友人に相談したり、外に出て新しい経験を積むのもおすすめです。
進まないときはどうする?
・診断ツールを使う
・家族や先生に一言アドバイスをもらう
・完璧に書こうとせず、キーワードだけでもOK
できることから少しずつ。答えは一つではないので、今の自分なりの「仮説」を作ることがポイントです。
すぐ始める!自己分析3ステップ
今日から実践できる自己分析のやり方を、3つの行動でまとめました。
1. ノートやメモアプリに、ここ1年で印象的だったできごとを10個書き出します。
2. 進路ナビの「適性・適職診断」を受けて、新しいキーワードをノートに足しましょう。
3. 家族・友達・先生のうち1人に、「自分らしくいられるのはどんなとき?」と聞いてみましょう。
この3ステップを繰り返すことで、自分の強みや価値観がどんどん明確になります。週1回はノートを見返し、月に1回は新しい方法に挑戦してみてください。
次にやるべきこと
自己分析を進めたら、診断結果や気づきをもとに「学校探し」や「職業調べ」に進むのが次の一歩です。
気になる分野や学校を比較したり、まだ進路が決まっていない人は職業インタビューを読んでイメージを広げてみましょう。
「自分に合う学校を探したい」「職業から進路を考えたい」という方は、以下のリンクも活用してください。
・学びたい分野から学校を探す
https://shinronavi.com/search/result
・職業から進路を考える(お仕事調査隊)
https://shinronavi.com/job
・職業探索クエスト(7分類から職業を探す)
https://shinronavi.com/job/explore
迷ったときや行き詰まったときは、また自己分析に戻ってみましょう。少しずつ、自分らしい道が見えてきます。
