「観察力『見た目』から感察力『声』へ」筆者・日本大学商学部 准教授 玉川弘文

8月は、推薦入試や就職に向けた「面接指導」を行っていた先生方が多いのではないか。
教員採用試験の面接練習から助言したいことがある。
「見た目」が第一印象と、服装・頭髪・化粧の仕方をチェックした後、
入室時の態度・表情の練習に入る教員やテキスト本が多い。

面接は、面接官が質問の中で、態度や表情、質問に正対した回答をしているか、
「観察」して評価する。面接官の「観察力」が問われる。しかし、実際の面接では、
面接官が、面接評価シートに書き込みながら、時には目を閉じながら、
入学者として適しているか、社員として適切か判断している。
あまり「観察」はせず、受験者を評価している。

私は、“声”で合否判定をしていると認識している。
例えば、ブラインドサッカーの選手や視覚障がい者が面接官の場合は、
表情やジェスチャーで、仕事への熱意や組織人に求められる協調性を判断できない。
見えない人にとっては、第一に接する「声」が第一印象となる。
「相手の声」から、表情・感情・体調・会話(コミュニケーション)への姿勢まで、
感じ取るのではないか。まさに「感察力」である。
これは、私が仕事で大切にしている「勘・感覚」に通じる。
私は、分かってもらいたい相手に自分の意見や企画を届けようとするときは、
声の出し方・感情が前にでる。
相手の声がかれていれば、応援のしすぎ? となんとなく分かる。
私は、電話は相手の顔は見えないが、“心はみえる”と教えられた。
電話口の相手は、怒っている、今日は安心して聞いてくださっている。
うわの空で聞いているのではないか?
電話での保護者対応は、誠実に対応してくださいと言い続けたものだ。

「声は人なり」となり、人柄や誠実は「声」で分かるのではないか。

【プロフィール】
日本大学商学部准教授
1985年より東京都立高校に勤務
北地区チャレンジスクール(現・桐ヶ丘高等学校)開設準備室 教諭、
北地区総合学科高等学校(現・王子総合高等学校)開設準備室 主幹教諭、
晴海総合高等学校 校長 等を経て、2023年より現職