仕事内容について
日常はレッスンとリハーサル。とにかく身体の事を考える時間が多いです。公演に際しては企画に応じた演出家の作品構想にはじまり、舞台空間を共に創りあげていきます。その作品において自分はどのように居るか、どう見せたいかを思考錯誤しながら演出家の見せたい空間を探って舞台を創りあげていきます。ワークショップを受けたり手伝ったりするのも勉強。
仕事に就いたきっかけ
幼少の頃からダンスに夢中でしたが、就職活動時にどの職種を受けても踊り優先な思考が消せず、ゆっくりでもいい、一生踊り続けられる道を探ってみようと決めました。目標となる舞踊家・演出家と出会えていたからこそこの道を選んだのだと思います。
良いところ、大変なところ
自分のやりたい表現を探り続ける事は自分の身体と話し続ける事であり、自分を十二分に生きている感覚が得られるのでとても幸せなことだと思います。けれど踊りだけで生活を支えるのはとても難しく、時間を要します。かく言う私も現在はバイトをしながら踊っています。踊りを指導する立場になったり、ソリストを目指したり、目指す未来像は自分で探っていくしかない。そこが楽しみでもあり、大変なところです。
印象に残っている出来事
舞台で踊ってギャランティーを初めていただいた時、好きなことをやったうえにお金をいただけるなんて・・と感じたあの不思議な感覚は印象的です。言葉では表現しがたい感動があります。
仕事でのこぼれ話
舞台は本当にたくさんの人達の手によって創り上げられています。踊り手だけでは空間は創れずスタッフさんがとても大切。演出家、照明さん、音響さん、衣装さん・・皆が皆空間を創りあげる事に夢中なんです。大人の夢中になっている姿はとてもユニークで、いつかそうなりたいという手本だらけなんです。
今後の夢・目標
一生通して踊り続けていきたい。その為に何が自分に合っているか、日々、模索中。踊り続けるという夢を持ち続けることが目標です。継続は力なり。
仕事人から読者へ
私自身は特に何の資格も準備もなく飛び込んだのでアドバイスしにくいのですが、実感として人との出会いが大きく影響する職業だと思います。良い師を見つけること。その為に舞踊科のある大学に入るもよし、さまざまなワークショップやオープンクラス、オーディション等を受けるもよし。たくさんの刺激を受けその中から自分に届く刺激に敏感であれば目指す舞踊家になれると思います。
掲載日:2006-10-01