高卒で就職を考える方へ―進路に悩むきみへ知っておいてほしいこと

進路で悩んでいる高校生のきみへ。
「高卒で就職って本当にできるのかな?」「大学に行かないと将来ダメなのかな?」って不安に思う気持ち、すごくよくわかります。
この記事では、高卒で就職する人がどれくらいいるのか、大卒との違いについてなどをご紹介します。
現実をしることで不安も軽くなるでしょう。ぜひ最後までご覧ください
この記事でわかること

・高卒の就職率はなんと98%!
・早く社会に出て働きたい方は戦略的に高卒就職を選ぶのも手
・学校の進路相談室や高卒向け就職サイトで情報収集をして臨もう!

高卒就職の就職率ってどれくらい?

・高卒で就職したい!就活をはじめるなら「高校生の就職ナビ」
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高校卒業後すぐに働きたいと考えても、「高卒で本当に仕事があるの?」と不安を感じる方もいるかもしれません。実は、高卒の就職率はとても高いのです。令和6年3月に卒業した高校生のうち、就職を希望した人の98.0%が仕事を見つけています。

これは、大学を卒業した人たちと比べても、ほとんど同じくらいの高い数字です。特に、工業科や商業科などの専門学科では、就職率がさらに高くなっています。

・工業科 99.5%
・商業科 98.9%
・普通科 95.9%

少子高齢化による人手不足により、若手採用を強化している企業が多いことが追い風となっています。

参照:文部科学省|令和6年3月高等学校卒業予定者の就職内定状況(令和5年10月末現在)に関する調査について

大卒と高卒、就職でどんな違いがある?

「大学に行ったほうが良いのでは?」と心配な方も多いでしょう。しかし就職率だけで見ると

・大卒98.1%
・高卒98.0%

とほとんど同じ水準です。

違いが出るのは、応募できる会社の数や、最初にもらえるお給料(初任給)、そして一生で稼ぐお給料の合計(生涯年収)です。 たとえば、大手の会社や、専門的な仕事では「大卒だけ」と決めているところもあります。

学歴ごとの初任給・生涯年収(目安)

学歴 平均初任給(月額) 平均生涯年収(男性) 平均生涯年収(女性)
高校卒 約18万円 約2億1,000万円 約1億5,000万円
大学卒 約24万円 約2億6,000万円 約2億円
学歴ごとの生涯年収

参照:厚生労働省|令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況

一方、給与やキャリアは、入社後の努力や選択でカバーできる部分も多くあります。従来の日本企業では、一度入社をしたら定年まで1社で勤める方も多く、年齢が上がるごとに評価が上がる企業が多くありました。

しかし、今では転職も一般的になり、年数よりも知識やスキル、経験を重視して採用したり、評価が決まったりする企業が増えています。このことから、高卒と大卒の違いによる差よりも、個人の評価による差が大きくなると考えられます。

何を学びたいか、それとも社会に早く出たいのか、自分の本心に向き合って決めると良いでしょう。

地域ごとの違いはある?

就職のしやすさは住んでいる地域によっても変わります。

・都市部はITやサービス業の求人が多い
・地方は製造や建設業の求人が多い

地元で働きたいか、新しい場所に挑戦したいかを考えてみましょう。求人情報は学校の進路指導室やハローワークでチェックできます。

高卒で就職求人票の読み方がわからない「求人票の見方」をご確認ください

高卒で就職するメリットとは

高校卒業後すぐに働くことには、たくさんのメリットがあります。「早く自立したい」「社会経験を積みたい」と考える方におすすめです。

・早期自立:10代で収入を得て、自分の生活を築けます
・学費負担が少ない:進学費用がかからない分、将来の貯金や自己投資に使えます
・キャリアチェンジしやすい:20代で職種・業界を変えることも可能
・働きながら学ぶ:通信制大学や資格取得支援制度も活用できます

高卒就職の注意点も知っておこう

メリットだけでなく、知っておくべきデメリットもあります。あらかじめ理解し、対策を考えておきましょう。

・応募できる会社や職種が限定される場合あり
・生涯年収に差が出やすい
・企業によっては昇進や配属に学歴が影響する場合あり

仕事をしながら資格取得やスキルアップを重ねることで、デメリットをカバーできます。職場見学や説明会で評価制度を確認しましょう。

高卒でどんな仕事があるの?

「高卒だと仕事の幅が狭い」と思っていませんか?実は、いまは学歴より意欲や適性を重視する会社が増えています。自分の興味や得意なことを活かせる分野で、まず経験を積んでみましょう。

高卒で活躍できる主な業界

・IT・情報通信:未経験から研修で学べる会社が多い
・建設業:社会インフラを支え、資格取得でキャリアアップも
・製造業:安定した求人が多く、福利厚生も充実
・介護・福祉:人柄やコミュニケーション力が重視されます
・飲食業:社会人の基礎を学びやすく、将来独立も目指せる
・運送業:ドライバー需要が拡大中、免許取得支援も
・アパレル・小売:販売や接客の経験が将来の強みに
・保険・事務:オフィスワークで安定した環境を選べます

就職先でよく見かける職種

・営業職:人と話す力や粘り強さが評価される
・接客・販売職:アルバイト経験が活かせる
・事務職:パソコンスキルで会社を支える
・製造・工場スタッフ:未経験歓迎の職場が多い
・建築・土木職:現場チームで働く
・介護スタッフ:生活サポートが中心
・ドライバー:人やモノを運ぶ仕事
・ITエンジニア:運用やサポート業務から始める
・公務員:地方公務員や自衛官など高卒採用枠あり

自分の興味や得意なことから仕事を選ぶと長く続けやすいです。

高卒の就職活動はどう進める?

高校生の就職活動は「学校斡旋」と「自己開拓」、2つの方法があります。早めの準備と先生への相談が大切です。

学校からの紹介

・求人票の公開(7月~)
・職場見学(7~8月/1~3社が目安)
・志望先を1社に絞って校内選考(8月中)
・応募書類の提出・面接(9月~)
・二次募集や追加応募(10月以降も可)

自分で就職先を探す

・高校生向け求人サイトやハローワーク、企業HP、知人の紹介で求人を探す
・必ず学校を通して応募する(担任・進路指導の先生に相談)

保護者や先生とこまめに相談し、給与や勤務地、福利厚生、将来のキャリアまで幅広く話し合いましょう。

就職活動では、自分の強みをしっかりアピールすることが大切です。ここでは、高卒でも取得できて、仕事に役立つ資格やスキルを紹介します。

普通自動車免許 営業や配送の仕事、建設現場などで必要になることがあります
パソコン資格(MOSなど) 事務や販売、営業の仕事で役立ちます
ITパスポート ITの知識を証明する国家資格です
日商簿記 経理や事務の仕事を目指すなら、3級の取得がおすすめです
登録販売者 ドラッグストアで働く際に有利になります
宅地建物取引士(宅建) 不動産業界で必須とされる資格です。
英語資格(英検・TOEICなど) 観光やホテル業界で高く評価されます
取得できる資格

入社後に資格取得を支援する企業も多く、講座費用や受験料の補助、報奨金制度がある場合も。面接や職場見学で「資格取得サポートがありますか?」と聞いてみるのがおすすめです。

面接の流れとマナーは「面接対策」で動画つき解説

「進学」と「就職」で迷ったら?

「やっぱり大学に行くべき?」「社会に出た方がいい?」と迷うこともあるはず。そんな時は、次の3つの視点で自分を見つめ直しましょう。

項目 ポイント
Can(できること) 得意なこと、褒められたこと、好きな教科などを整理する
Will(やりたいこと) 興味がある分野や仕事、やってみたいことを書き出す
Vision(なりたい姿) 5年後・10年後にどんな働き方や生活をしていたいかイメージする
3つの視点

この3つを考えることで、納得のいく進路選びにつながります。

就職の情報収集のコツ

結論が出ない時は、まず情報収集から始めてみましょう。

・進学・就職それぞれのナビサイトを使ってみる
・学校説明会やオープンキャンパスに参加する
・先輩や家族に話を聞く

進路ナビの「適性・適職診断」もおすすめです。10問で自分のタイプや向いている仕事が分かります。進路に迷った方は、診断から第一歩を踏み出しましょう。

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