経営学ってどんな学問?学べる学校や活かせる就職先を解説!

企業や組織が豊かに発展していくための方法を考える「経営学」。経営学に興味があるけど、経営学って具体的に何を学ぶの?専門的に学ぶにはどの学科を選べば良い?とお悩みの人もいるかもしれませんね。この記事では、経営学で学べる内容や学んだことを活かせる就職先、経営学を学べる学科について詳しくご紹介します。
実際に経営学を学びたい人へ向けて、通った方がいい大学・学部についてもまとめましたので参考にしてみてください。

経営学とはどんな学問?

経営学とは「企業や組織の運営のあり方」を研究する学問です。企業の経営を成り立たせる主な要素である「人材」「物」「お金」「情報」を中心に分析し、「どうすればもっと良くなるのか」を考えます。
具体的には「社員が働きやすい環境を整えるには?」「どうすれば商品がもっと売れる?」「ライバル会社に勝つ方法は?」など様々な視点から、企業が豊かに成長していくための方法を考えていきます。
経営学の研究対象は企業以外にも、行政機関や病院、学校、NPO(非営利団体)など様々。研究内容も幅広く「企業活動を方向付ける経営理念」や「株主や取引先、地域社会との関係をどう管理していくか」なども含まれます。
あらゆる組織のマネジメントや問題が起きた時の対応、危機管理を行い、周りを成功に導く力を身につけるために学ぶのが経営学です。
進路ナビでは、経営学を学べる大学や専門学校を紹介しています。経営学に興味ある人は、以下のページから大学や専門学校を探してみましょう。

経営学が学べる大学・短大一覧

経営学が学べる専門学校一覧

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経営学では何を学ぶの?

企業が持っている「人材」「物」「お金」「情報」といった経営資源をどのように活用すれば企業がもっと豊かになるかを考える経営学。企業を発展させる方法を考えるには、経営や組織に関する専門的な知識が必要です。
大学で経営学を専攻すると次のような内容を学ぶことができます。

  • 経営戦略・組織戦略
  • マーケティング
  • 財務・会計
  • 経営哲学・経営史・経営文化
    それぞれ具体的にどんなことを学ぶのか、詳しく見ていきましょう。

経営戦略・組織戦略

経営戦略・組織戦略とは、企業や組織において経営目的を達成するための方針や計画のことです。経営戦略については企業がいかに利益を上げていくかを追及し、組織戦略については企業を経営していくにあたって組織をどうまとめていくかを学びます。また企業が変化する環境に適応しながら長期的に事業を続けていくための方法を研究します。

マーケティング

マーケティングとは、社会や顧客のニーズを探るために調査分析し、その結果に基づいて商品やサービスを作り出す経済活動のことです。マーケティング分野では、商品の企画・開発・広告・流通を連携させ、商品やサービスが売れる仕組みを作る方法について学びます。また、世の中の人がどんなことに興味を持っているのか、何を欲しがっているのかについての理解を深めながら商品開発や流通、広告などビジネスに関わる方策について研究します。

財務・会計

財務・会計とは企業や組織の経営状況を明らかにするため記録・分析する会計業務です。分析した結果をもとに、経営がきちんと成り立っているかの判断や今後のお金の使い方の提案もします。財務・会計の分野では、簿記の技術や原価計算の方法、予算をどのように組んでいけばいいのかなどを学びます。

経営哲学・経営史・経営文化

経営哲学・経営史・経営文化の分野では、企業や組織が末永く発展していくための経営方法や政策、文化について学びます。例えば、企業や組織で共有される価値観や行動様式を調べたり、企業が発展するための経験則や要件について研究したりします。また国や時代に分け、企業や企業の経済活動の歴史についても学びます。

どのような人が経営学を学んでいるの?

「経営学を学んでいるのは、将来経営者になりたい人だけ?」と思っている人もいるかもしれませんが、経営者になる人だけの学問ではありません。では経営学を学んでいる人の特徴とは何でしょうか。
ここからはどのような人が経営学部を目指すことが多いのかを解説します。

経営や起業に興味のある人

「経営」について学べる経営学部には、会社の経営や起業に興味のある学生が多くいます。経営学部で学ぶ様々な知識は、将来自分の会社を起業する際に活かせます。経営や起業には経済の仕組みや市場動向を読み解く力が必須です。世の中の流れを把握し、自分の考えや目標を実現したいと考えている人は、経営学部で学ぶことで将来役立つ知識を得ることができるでしょう。

組織の成り立ちに興味がある人

経営学部には、組織の成り立ちに興味がある人もいます。「ビジネス=お金を稼ぐこと」というイメージをもつ人が多いかもしれませんが、多くの組織の経営者は「ビジネス=社会貢献の手段」だと考えています。社会貢献をボランティアとして続けることは難しい場合がありますが、ビジネスとして収益化することで長期的に継続することや事業を拡大していくことが可能になるのです。組織には企業のほかにもNPOや自治体など数多くあります。経営学部は、組織ごとの違いや、なぜ個人でなく組織で活動するのかなど、組織というもの自体に興味のある人に向いているでしょう。

ディスカッションが好きな人

経営学部にはディスカッションが好きな人もたくさんいます。経営学部での勉強は、中学高校の勉強の中心である暗記ではなく、原因や理由を自分で考えたりディスカッションしたりすることがメインです。厳密な答えのない問題を納得いくまで考えたり友人と議論したりして、自分で正解を探すことが好きな人は経営学部に向いているでしょう。

幅広く学ぶ選択肢を持ちたい人

経営学部は、卒業後に進める分野が幅広いため、将来の選択肢を多く持っておきたい人にも向いています。経営学部は他の学部に比べて向き不向きが少なく、幅広い分野を学ぶことができます。実際、経営学部を卒業した人は様々な業界・業種へ就職しています。企業が豊かに成長する方法を考える経営学部は、将来どの会社に就職しても学んだ知識を活かしていけると言えるでしょう。

経営学で学んだことを活かせる業界や職種

経営学では幅広い分野に触れるため、学んだ知識は様々な仕事に活かすことができます。ここでは経営学で学んだことを活かせる業界や職種を具体的に紹介します。

おすすめの業界

まずは、経営学で学んだことを活かすのにおすすめの業界を紹介します。

  • 金融・保険業界
  • IT業界
  • メーカー
  • 卸売や小売業界
  • 公務員
    それぞれどんな業界なのか、詳しく見ていきましょう。

金融・保険業界

金融・保険業界は経営学部の卒業後の進路として人気の業界です。経営学部では学生のうちに日商簿記など会計資格を取得する学生も多く、資格を活かして働けることも人気の理由の一つです。金融業界の主な仕事は企業に融資を行うこと。企業にとって非常に重要な役割を持つ仕事なので、大きなやりがいを感じながら働くことができます。

IT業界

経営学部で得たマーケティングやマネジメントの知識を活かしてIT業界へ就職する人もいます。IT業界は専門的なイメージがあるかもしれませんが、経営学部で学ぶ内容はどの業界でも必要なことでIT業界ももちろん例外ではありません。IT業界はエンジニア以外にも、営業やマーケティングなど職種は多岐に渡ります。すでに社会のインフラであるITの需要は今後もますます高くなると予測されており、やりがいのある業界といえます。

メーカー

メーカーも経営学部の卒業生に人気の就職先です。製品開発や販売戦略など経営学部で学んだマーケティングやマネジメントの知識をフルに活用することができ、企業の成果に直結する仕事ができるのでやりがいも感じやすいでしょう。また近年は海外進出をする企業も多いため、国内のみならずグローバルに活躍できることも人気が高い理由です。

卸売や小売業界

経営学部から卸売や小売業界へ就職する人も多くいます。メーカーから仕入れた商品を小売店へ販売する卸売業や、商品を顧客へ販売する小売業ではマーケティングや会計の知識を活かすことができます。卸売や小売業界では経営に関する知識だけでなく顧客とのコミュニケーション力も求められます。またグローバル展開する企業では語学力も必要です。

公務員

経営学部卒業後の進路として公務員も非常に人気です。公共のために働く公務員は常に幅広く物事の全体を捉えて判断する必要がありますが、その影響で時に実情に即していない視点になる場合があります。経済の流れや仕組みの現状など経営学部で得た実践的な立場からの知見を業務に活かすことで、より国民・住民のニーズを汲み取ることのできる公務員になれるでしょう。

おすすめの職種

次に、経営学で学んだことを活かすのにおすすめの職種を紹介します。

  • 営業職
  • マーケティング職
  • 人事職
  • 専門職
  • 事務職

それぞれどんな職種なのか、詳しく見ていきましょう。

営業職

営業職は経営学部の学生に人気の職種です。営業職は自社の商品やサービスをセールスする仕事で、売上を直接作れる業務であることから大きなやりがいがあります。業務には、顧客のニーズを的確にキャッチする力や高いコミュニケーション能力が求められます。経営に関するノウハウや現代社会のルールなど経営学部で学んだ知識を実務に活かすことができるでしょう。

マーケティング職

マーケティング職は経営学部に限らず多くの学生から人気の高い職種です。マーケティング職の仕事内容は、自社の商品やサービスの市場を調査し、どんなモノが売れているのか、どんな売り方をすればよく売れるのかを分析することです。企業の経営や市場についての知識が直結する仕事のため、経営学部で学んだことを活かして働くことができます。

人事職

マネジメントや組織運営の知識が活かせる人事職も経営学部の学生によく選ばれています。人事職は、採用や面接、従業員の評価制度の作成など企業の人材にまつわる幅広い業務を担当します。従業員のモチベーションを上げ、企業の発展を支える重要な仕事です。人事職にはマネジメント能力以外にも、コミュニケーション能力や情報処理能力が必要です。

専門職

学んだ知識を活かして資格を取り、公認会計士や税理士などの専門職につく人も多くいます。公認会計士は会計に関するプロフェッショナル。企業の収支関係の書類をチェックし、内容に誤りがないか確認します。税理士は税金に関する専門家。企業や事業主の依頼を受け、税務書類の作成や税務上のアドバイスをします。資格取得は大変ですが専門性が高く独占業務もあるため安定した職だといえます。

事務職

事務職も経営学部の学生に人気のある仕事です。事務職とは企業に必要な書類・資料の作成など事務的な業務を担当する仕事です。事務職には「総務事務」「経理事務」「営業事務」など様々な分野がありますが、どの分野でも経営学部で得た知識を活かして働くことができます。簿記の資格を取得しておけば就職に有利になるでしょう。

経営学を学ぶとしたらどこがいいの?

経営学は、大学・短大・専門学校などで学べますが、学校によって扱っている学科に違いがあります。経営学部にある主な学科は次の通りです。

  • 経営学科
  • マーケティング学科
  • 会計学科
  • 公共経営学科
  • 国際経営学科
    前述した「学んだことを活かせる業界や職種」を見据えたうえで、自分の希望にあった学科のある学校を選択しましょう。

経営学科

経営学科ではマーケティングや組織論、経営戦略などの基礎知識を学びます。また実際に企業など、ビジネスの場に赴き、ビジネスマナーやプレゼンテーションを体験したり、マーケティングや町おこしに関する課題を解決したりするような実践的な授業もあります。さらに簿記やファイナンシャルプランナーなどの資格取得など、現場で役立つスキルを身につけることが可能です。

マーケティング学科

マーケティング学科では基本的なマーケティング戦略理論や消費者理解のためのマーケティングサイエンス論、小売業や外食産業などの流通・サービス業に関する実態・動向などを学びます。マーケティング学科で身につけられる時代に合ったマーケンティングデータ分析力は、戦略的な発想で企画を立案・実行できるスキルに繋がります。

会計学科

会計学科では、組織内部の経営管理に役立つ会計から組織外部への財務報告に役立つ会計まで幅広く学べます。会計によるデータと情報の作成、理解、分析、活用に必要な能力を養います。また公認会計士や税理士を目指す学生の支援が行われている学校もあります。会計に関わる実用的なスキルを身につけて将来に活かすことが可能な学科です。

公共経営学科

公共経営学科は、非営利組織や行政組織に「経営」の発想を取り入れ、より戦略的かつ持続可能な運営を行っていく人材の輩出を目的にした学科です。行政や非営利組織等の公的組織のマーケティング、経営戦略、財務に加え、公的施設・スポーツ組織の運営、国際NGOのマネジメントなど、幅広い内容を専門的に学び、持続可能な社会について考えていきます。

国際経営学科

国際経営学科では、世界で活躍する企業の経営について学びます。事例をもとに企業の経営戦略の分析を行うなど経営に関する専門知識を養うと共に英語力も高めることで、国際社会でリーダーシップを発揮する力を養います。また海外にビジネスを展開するにあたって必要な各国の政治・経済システムや文化、言語についての理解を深めていきます。
具体的に経営学を学べる大学・短大・専門学校は『進路ナビ』の学校一覧で見ることができます。

まとめ

経営学とは「企業や組織がどうすればもっと良くなるのか」を考える学問。経営学が取り扱う分野は幅広く、企業や組織に近いレベルで専門的に学ぶことができます。
経営学部は将来に役立つお金に関する知識が身につくうえに、経営が順調な企業の傾向、マーケティングの戦略の立て方、人材の活かし方などが分かる実践的な学びの多い学部です。卒業後は様々な業界で学んだことを活かすことができる点も魅力です。
経営学部は学科の種類が多く、自分が興味のある分野を選んで学ぶことができるため、経営学に興味を持ち、具体的な学科が決まっていない人でもきっと自分に合った学科に出会えるでしょう。あなたも経営学を学んで、将来に活かしてみませんか?

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