アドバイスをより効果的に伝える。「観察力」を身につけて相手目線で考える
客室乗務員としてフライトしながら、現在はANAエアラインスクールの講師として、エアライン業界を目指す学生のサポートをしています。客室乗務員を目指している方に限らず、まだ志望業界が定まっていない方に対しても、自己分析を深めるサポートを行っています。具体的には、立ち居振る舞いやお客様への接遇など、おもてなしの気持ちをどのように示していくのかということを、経験を踏まえて伝えています。
講師としてなによりも大事にしているのは、受講している方に“私の言葉が届いているか”という点です。いくらありのままを話そうとも、重要な部分が相手に伝わらなければ意味がありません。人と話す場面では基本的なことですが、声のトーンや大きさ、間の取り方などは常に意識しています。
また、相手の個性を見極めてアドバイスをするように工夫しています。これは、客室乗務員としての業務にも同じことが言えます。提供するサービスやアドバイスが同じであっても、どのように表現すれば効果的に伝わるのか、お客様をよく観察してお伝えするよう心がけています。ANAエアラインスクールではさまざまなコースを展開していますが、短いものでは1日限りのものもあります。受講していただく方にこれまで客室乗務員として培ってきた経験を最大限お伝えできるよう努めています。私の言葉が響いて受講生の方の目つきや行動が変わり輝きを放った瞬間は、「生徒の可能性を最大限に引き出せた!」と、なにものにも代えがたいやりがいを感じますね。将来は受講生の方と一緒にフライトすることを楽しみにしています。