モノづくりの原点は幼少時代。好奇心から始まった花との出合い
大学時代は商学部で学んでいたので、植物や創作といったいまの仕事は全く無縁の世界でした。卒業直前まで就職が決まっていなかったのですが、街なかで目に止まった一軒の生花店で働かせてもらい始めたのがフラワー業界との出合いです。ちょうどその頃「フラワーアレンジメント」という言葉がテレビなどでよく取り上げられていたこともあり、ずっと気になっていた分野でした。小さい頃は、粘土細工でヒーローもののおもちゃを作って遊んでいましたが、いま思うと、モノづくりが好きだったことと花で作品を作り上げることは、どこか共通しているのかもしれません。
就職先は、入ってから分かったのですが、九州エリアでも有名で、生花店の2代目・3代目が修行に来るようなお店だったんです。花といえば「チューリップとバラ」しか知らなかった自分も、仕事前後の時間に花の下処理などから勉強して、知識や技術を身につけていきました。ここで学んだ基礎は、いまの作品作りの基礎となっています。基礎を無視すると本物の作品は生まれません。これは花以外にも、スポーツや音楽など、全ての分野に共通することだと思います。