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「志望理由書」の書き方

志望理由書を上手に書くために必要な基本ルールやテクニックを紹介します

「小論文」対策もしておこう!

小論文対策の基本

小論文って、なに?

小論文は、「小さくても論文」です。

ですから、ただ思ったことを書くだけの作文や感想文とは違います。

「自分の意見を、筋道を立てて論理的に示した文章」、それが小論文です。

小論文と作文の違い

小論文
論理的・客観的
課題文やテーマに対し、感情を交えず、表面的な印象だけでなく、なぜそのことが起こり、問題視されるのか、その社会的な重要性は何かを理由や根拠をあげて深く掘り下げて論じる
★論理性がポイント
作文
主観的(感想・印象)
テーマを分析したり、掘り下げて判断するための思考や知識よりも、豊かな感受性、鋭い観察力をもって印象深く書く表現力が求められる
★表現力がポイント

入試の種類による違い

基本的に小論文の書き方は、一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜の種類によって変わることはありません。しかし、求められる内容が異なります。

一般選抜の小論文では、高度で個性豊かな観察力や深い知識が求められます。

それに比べて学校推薦型選抜・総合型選抜の場合は、基礎学力をもとに、社会的視点に立った的確な文章をバランスよく書くことが、より大切になります。

小論文の出題傾向

課題文やデータ・資料を読み解いて問題に答える「小論文」がもっとも多く、与えられたテーマについて自由に書くタイプの「テーマ型小論文」は少なくなってきています(ただし、短大ではテーマについて作文を書くことが多いようです)。

与えられる課題文やデータ・資料、テーマは、学部・学科により異なります。

出題される頻度が高いのは、現代社会で問題となっている事柄です。毎日の新聞や志望する系統のニュースをチェックして、それについて考える習慣をつけましょう。

また、志望校の出題形式や傾向を過去問題から考えて、対策を練りましょう。

小論文の書き方

小論文は、「序論」「本論」「結論」という三部構成で書くのが基本です。

「序論」は、文章全体の導入部分です。課題の内容を踏まえ、これから論じるテーマを提示しましょう。

「本論」では、「序論」を受けて、自分が「結論」として語りたい内容の根拠となるような具体例をあげます。

最後に、「結論」をまとめます。自分の考えや意見を明確に述べましょう。

小論文の上達のポイント

1文字は大きく、濃く、丁寧に、楷書で書く

提出書類を書く場合は、相手が読みやすい字を書くように心がけましょう。

2文章の組み立て方を考える(三部構成の場合)

600字程度であれば、構成や内容のまとまりに応じて、3~4つの段落に分けましょう。序論・本論・結論の分かれ目では、段落を変えるようにしましょう。
600字以上の場合は、150字~200字前後を目安に段落を変えるとよいでしょう。

3字数に注意する

指定された字数の90%以上は書くようにしましょう。国公立大学入試や就職試験であれば、95%以上を目指しましょう。
読み手にとっては、1文が50字以内だとわかりやすいです。長すぎる文は主語と述語が呼応しなくなったり、わかりにくくなったりします。

4きちんとした文章で書く

●主語と述語の呼応、ねじれに注意しましょう。
●進学希望者は敬体(です・ます)、就職希望者は常体(だ・である)で書く練習をしましょう。
●同じような文末表現を繰り返すのは避けましょう。(「……と思う。……と思う。」のように延々と同じ文末が続かないようにしましょう。)
●話し言葉や、流行の言い回し、“ら抜き”言葉は使わないようにしましょう。

5習った漢字はできるだけ使うようにする

習った漢字や、簡単な漢字は、正しく書けるようにしましょう。

小論文の採点ポイント

小論文に正解はありません。ですから内容に対する絶対的な採点方法はないのです。
ただし、テーマのとらえ方、文章構成などの基本的な評価ポイントがあるので、以下を参考にしてください。

文章の内容や考え方の評価
  • 内容や要点をきちんと把握しているか
  • 文章の構成が論理的か。問題提起から、提起内容の根拠の説明、主張が具体的で無理がないか
  • 主張に積極性と真剣さが感じられるか
書き方の形式やルールの評価
  • 原稿用紙の使い方に誤りはないか
  • 文法的な誤りや文体の統一、誤字・脱字や送りがな、数字、横文字(英字)のルールが守られているか
  • 文章量が満たされ、センテンスの長さが適切か
  • 文字がていねいに書かれているか

以上のようなことが、総合的に判断(試験官3~4人により採点)されます。

小論文の例文集

例1:グローバル社会での活躍

課題文

 近年、旅行者や留学生、労働者などとして日本へやってくる外国人が急増しています。今や外国人なくして日本経済は成り立ちません。日本のどこにいても「自分は関係ない」などと言ってはいられません。

 「グローバル社会」というとすぐに「英語」教育が叫ばれますが、それだけでしょうか。「グローバル」とは「世界的規模」の意味ですから、世界の共通言語としての「英語」は重要です。しかし、言葉はあくまで相互理解のためのツールです。

 グローバル社会が目指す本質は、異文化同士の相互理解による国際交流や経済活動を通しての、すべての国と地域の平和と発展であるはずです。人類史上の紛争や戦争はすべて自国、自民族の経済的な利益、思想・宗教の押しつけが原因です。自分たちと違う文化や価値観を理解すること、理解できなくても認めることがグローバル社会への第一歩と言えます。

 同時に自分たちの文化や価値観を理解してもらう努力を忘れてはなりません。言うのは簡単ですが、私たちは私たちの国の歴史や文化どころか主産業やGDP、人口、地球上の位置や気候すら正確に伝えられないのではないでしょうか。世界の動向に目を向けることは重要ですが、高校生活のなかでも自分の町や国を知ったり、自分と違う意見に誠意をもって耳を傾けたり、自分の意見を理解してもらう訓練はできるはずです。

 地球という人類の棲家を維持していくためにはグローバル化が欠かせません。そして、グローバル社会で活躍するには自分と違う個性を認める人間力と自分が理解されるための発信力を培うことです。英語の学習も未知の世界を知り素敵な人々と出会うためと考えれば楽しくなろうというものです。

以上の課題文をよく読み、理解した上で、「グローバル社会での活躍」について、600字以内で述べなさい。

記述例

 現在、私が通学する高等学校には、アメリカ人やブラジル人、中国人など、多くの外国人生徒がいる。ブラジル人の生徒はクラスメイトであり、席も近く、仲の良い友達になっている。私は、ブラジルの公用語であるポルトガル語はできないので、英語でコミュニケーションをとり、彼に日本語を教えている。

 グローバル社会は、外国に行くまでもなく、日本国内でも成立しつつある。東京オリンピックのときには、特に東京はグローバル社会になる。そのとき、日本の文化を押しつけるのではなく、相手の民族・文化を尊重し理解することから始め、こちらから積極的にコミュニケーションをとるように努めることが重要である。また相手から求められれば、喜んで日本理解を推進するべきである。そして、おもてなしの心を忘れずに接したい。

 私の身近にも外国人がいるので、クラスメイトだけでなく、多くの外国人生徒と友達になりたい。大学入学後は、英語の他に第2外国語のフランス語の習得に励み、ヨーロッパに留学もしたい。大学卒業後は、国際連合の機関で働き、世界平和に貢献したいと考えている。世界各地の文化や考え方を理解し、真のコミュニケーションをかわせるだけの教養を身につけたい。

例2:興味のある職業の内容について知っていること

課題文

 早くから、将来どんな職業につきたいかを考えることは、就職希望者ばかりでなく、進学希望者にとっても必要なことです。

 みなさんは、将来どのような職業につきたいと考えていますか。はっきり答えられる人もいるでしょうし、今はまだ具体的なイメージがないという人も多いと思います。今はっきり「私は将来このような職業につきたい」と言える人は、この機会に「自分はその職業について何を知っているのか」をチェックしてみようではありませんか。

 しかし、このようにあらためて問われると意外に知らないことも多いのではないでしょうか。でも、今の段階ではそれでよいのです。何を知っていて、何を知らないか、それが分かればたいしたものです。

 また、ある職業にあこがれている、でも実際は何も知らないという人もいるでしょう。では、なぜあなたはその職業にひかれたのでしょうか。きっと理由があるはずです。その理由を考えてみるのも意味があるのではないでしょうか。

 今はまだ将来の職業のイメージについて何も浮かばないという人は、別の角度からアプローチしてみましょう。実際、「自分の将来の職業」と考えると、重すぎます。それはいったん置いておいて、「興味のある職業」でよいのではないでしょうか。「あの仕事が気になるんだよね」「あの仕事は格好いいよね」「あんなふうに仕事ができたらいいな」、そんな職業を一つ選んでみましょう。

 社会には数え切れないほどの仕事があります。例えば、朝起きてから学校に着くまで、みなさんはたくさんの働く人々に出会っています。街に出れば、もっともっとたくさんの働く人々がいます。その中で気になる仕事はありませんか。その仕事について、知っていることを整理してみましょう。

以上の課題文をよく読み、理解した上で、「興味のある職業の内容について知っていること」について、600字以内で述べなさい。

記述例

 私は将来「自然環境問題」、特に「都市の緑化」に携わる仕事に就きたい。そのために○○農業大学○○学部に進学し、自然環境に関する分野について学びたい。この分野に興味・関心を持ったのは、祖父の影響が大きい。

 私は小学生時代、夏休みになると毎年、祖父が暮らす田舎で過ごしていた。自然が美しく、夏でも涼しい、過ごしやすい環境であった。その祖父が、5年前から東京で私の家族と同居するようになった。祖父は毎日、生ごみを家の庭に埋めていた。すると1年間で土壌が改良され、生ごみはすべて土になり、水はけが良い庭になった。また、捨てたジャガイモの皮についていた芽が育ち小芋がなった。我が家のエコガーデンは、自然循環・環境共生のミニモデルとなり、近所の人たちの評判になった。

 私は、大学卒業後、「都市の農村化」に尽力したい。ビルの屋上と壁面を緑化し、グリーンミニマム(自然面率)50%を満たせば、ヒートアイランド現象を防止できるのではないだろうか。日本の自然環境の将来を考え、「自然循環」と「環境共生」を目指すことを、私のライフワークにしたい。そのためにも将来は市役所に就職し、課題に取り組みたいと考えている。

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