進路コラム イノベーション 筆者:宇佐美 正利

進路コラム

イノベーション 筆者:宇佐美 正利
宇佐美 正利 2018年10月31日(水)

講演当日、JR線の事故でぎりぎり上毛電鉄に飛び乗った。
最後尾の車輌(といっても2輌しかないのだが)に立った瞬間、
異次元空間に迷い込んだのかと錯覚した。
車輌内に自転車が何台も載っているのである。
乗客が少ない時間帯に、後部車輌を無料で自転車に開放した
「サイクルトレイン」である。

この企画を聞いた瞬間、他の職員は驚愕したか呆れたに違いない。
創造とはものとものを繋げる力であるとS.ジョブズは言った。
今あるAと今あるBをつないで、今はないCという価値を創る。
電車も駐輪場も昔からあった。しかし駐輪場を兼ねた電車はなかった。
これぞイノベーション。創造とは発明ではなく発展なのである。

新聞にもうひとつのイノベーションを見つけた。
メイクやネイル技術をもった介護士と
介護の知識・技術をもった美容師を養成する
「介護美容研究所」の山際聡氏である。
きっかけは、認知症の母親に妹が化粧をすると意識がはっきりし
自分の名前を呼んだ、という友人の話である。

氏は言う、「介護業界は低賃金ゆえに人手不足というが、
もっと低賃金の美容師に憧れる若者が多いのはどうしたわけか」。
美容の華やかなイメージを介護に繋げることで、
介護業界の人手不足と美容業界の職場不足を同時に解決させたのである。
イノベーションは生活の中にあふれている。
机上に山積する各社の学生募集企画を前に、
イノベーションを感じさせる提案を探しているのであるが。

ライセンスアカデミー:講演講師/
群馬医療福祉大学・短期大学部・専門学校:入試広報課 宇佐美正利

著者プロフィール

宇佐美 正利 (うさみ・まさとし)
1956年、群馬県生まれ。早稲田大学卒業。
学生時代、会話の苦手な自分を「人と話さざるを得ない環境に追い込む」ため、2年次に北海道別海町の牧場にとび込み1か月の労働。「人それぞれの居場所の大切さ」を知る。4年次5月〜翌3月にヨーロッパ、アフリカ、アジア18か国に遊学。「縦以外の価値観」を実体験する。
教育産業界に35年。高校内での進路講演を年間70回以上実施。情報提供ばかりでなく「考え方」の提案に努めている。

◇編著書
『才能と仕事のベストマッチング』(大学新聞社) 2011年11月11日

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