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進路新聞バックナンバー

先のことばっかり考えちゃうと難しい 目の前の一歩からジャンプしてみよう

進路新聞バックナンバー  三浦 大知さん

優れたダンステクニックと抜群のボーカルで和製マイケルジャクソンと称され、老若男女問わず、人気を集めている三浦大知さん。実は9歳の時に、ボーカルダンスグループ「Folder」のメインボーカルとしてデビュー後、変声期を理由に音楽活動を休業し、「普通の学校生活」を過ごしていたと振り返ります。2005年に再デビューし、現在は世界中から注目を集めるアーティストとして活躍中。自らの人生をWホップ・ステップ・ジャンプWする三浦大知さんに、夢を追いかける素晴らしさを語っていただきました。

歌って踊ることが大好きだった子ども時代

子どもの頃から身体を動かすことが大好きで、テレビアニメの主題歌に合わせてよく踊っていたんです。そんな姿を見た母は、僕をダンススクールに連れて行ってくれました。大好きなダンスと歌に関われたことから、毎日が楽しくなりました。

やがて、ダンススクールの中から選抜されたメンバーでグループを組み、「Folder」としてプロデビューすることが決まりました。当時僕は9歳でしたが、デビュー曲ではメインボーカルに抜擢され、他のメンバーと一緒に地元の沖縄と東京を往復する日々が続きました。

当時は幼かったからなのか、プレッシャーや不安よりも歌って踊れることの楽しさが勝っていました。そのためなのでしょうね、歌とダンスをがむしゃらに練習していたことを覚えています。

変声期がきっかけとなって音楽活動をまさかの休業

グループとしての活動は順調でしたが、年齢と共に声が変わる変声期に差しかかってきたころ、高い音程の声が思うように出なくなってきたんです。変声期に無理をして高い声を出してしまうと、喉がつぶれてしまう可能性があるため、所属事務所の勧めもあって、音楽活動の休業を決意しました。当時はまだ12歳でしたし、精神的にも未熟な部分がありましたが、大好きな音楽をずっと続けていくためのお休みだと思って、ネガティブにならずに頭を切り替えることにしたんです。その分、ダンスレッスンに力を入れ、とにかく毎日踊っていました。その時の"貯金"がいまになって役立っています。

部活動に没頭したごく普通の中学校生活

芸能活動をお休みしている間は、普通の中学生として学校に通っていました。同級生や先生は僕の経歴を知っていても特別扱いをせず、普通に接してくれたので、すぐに学校生活になじむことができました。中学ではバレー部に所属しましたが、とにかく厳しかった記憶があります。練習量も多く、上下関係もあり、体力的にも精神的にも辛く、何度も辞めようと思いましたが、ぐっと堪え続けた結果、主将に推薦されるほどの実力をつけることができました。あの当時、厳しい環境にいたからこそ、いまではどんなことがあってもへこたれないようになれたのだと思います。

高校進学の際、声が落ち着いてきたため、芸能活動に本格的に打ち込める環境を求めて、通学時間の融通が利く高校への入学を決めました。修学旅行にも参加するなど、みんなと変わりない学校生活を過ごしていましたが、一つ違うことと言えば、僕はすでに夢が決まっていて、その道を突き進んでいたこと。周りのみんながなんとなく進学や就職を考え始めていた時にも、むしろ、同級生を応援する気持ちでいたと思います。

一つひとつステップを乗り越え、念願の再デビューを果たす

本格的にレッスンが始まって、思うように歌えない時もあったけど、とにかくあきらめないで毎日練習に励んでいました。その当時大切していたのは、自分が納得できるまでやるということ。そして、自分を待っていてくれるファンのためにも精一杯頑張るということです。17歳で再デビューできた時は、嬉しい気持ちで一杯でした。デビューから今日まで、少しずつですが、日々前進できていると感じています。ダンスの振り付けを担当したり、作詞に挑戦したり、ライブパフォーマンスの構成を考えたりと、自分ができることを一つひとつ増やしていけるのがとても楽しかったですね。

そうした積み重ねを経て、日本武道館や横浜アリーナでライブパフォーマンスができるようになったことは本当にありがたかった。ライブは自分の可能性を広げる場でもありますから、今後も開催していきたいです。

夢は大きくグラミー賞 好きなことだからこそ頑張れる

昨年、大阪のある高校の吹奏楽部とセッションライブを行ったのですが、高校生の力強い演奏に感動しました。音を楽しむことや表現で伝えることの素晴らしさを改めて教えてもらった気がします。音楽を通じてもっと自分を表現して、いろいろな人に伝えたいと強く実感できる機会になりました。

そして将来は、世界で愛されるパフォーマーになりたい。目標はアメリカでグラミー賞を受賞することです。日本人ですから、日本語の歌で受賞できたら最高ですね。大きな夢ですが、好きなことであれば決して苦にはならないと思います。

ですから、みなさんも、好きなこと、興味があることを探して、そこから自分の夢を見つけ出してください。もちろん、いま夢がなくても決して焦らないで。「ただ何となく」っていう気軽な気持ちでいろいろなことに挑戦して欲しい。先のことばかり見てしまうと難しく感じることが多いと思ってしまうかもしれません。あまり考え過ぎず、目の前のことから一つひとつ取り組みましょう。

INFORMATION

三浦大知さん

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三浦大知さん
三浦大知(みうら だいち)
1987年8月24日、沖縄県生まれ。97年、「Folder」としてデビュー。変声期のため、一時活動休止。05年3月30日、「Keep It Goin' On」で活動を再開。類い稀なる歌唱力とリズム感を持ち、歌って踊れる次世代エンターテイナーとして日本のみならず、世界のアーティストやクリエイター、ダンサーなどから注目を浴びている。

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