「教員採用候補者選考における『個人面接』の傾向について」筆者・日本大学商学部 准教授 玉川弘文

令和9年度(8年度実施)公立学校教員採用候補者選考が終了した。
面接の復元答案から質問項目を分析してみた。不易と流行が分かる。

〇不易の質問
《1》自分を知っているか
 (1)志望するに至った動機と志の確認
 (2)自分の強みは何か、その強みをどのような場面で発揮したか
 (3)自分の弱みをどのように克服しているか (4)30秒の自己PR
《2》実際に学校現場で発生した事例への回答
 「授業中、教室から生徒が出ていった」など、
 学校現場で起きていこと(場面指導という)に対する解決策
《3》教育の永遠の課題
 (1)教職公務員の失墜行為となる服務事故 (2)いじめ

〇流行の質問
《1》生徒対応
 多様性や共生社会の実現にむけての
 (1)日本語が分からない生徒への対応 (2)特別な支援を必要する生徒への対応
《2》教育を取り巻く課題
 いじめ・誹謗中傷や画像トラブルが社会問題化しているSNS
《3》教育環境・授業環境
 (1)誰一人取り残さない教育と授業改善からICTの活用方法
 (2)生成AIの利用方法と利用上の留意点
 (3)保護者や生徒対応からのストレス解消方法

各自治体の教育委員会が求める教員像の共通ワードである
「教育者としての使命感、倫理観、専門性や幅広い教養を持ち、協調性を有しているか」
などを見極めている。その結果、生徒の主体性や継続力を育てるため、
部活動での練習・授業や特別活動での工夫ができるか。
不登校やいじめなどへの対応策など「指導方針」、「教師との資質」を
学修し身につけてきたかを確認する。

受験者は、自己理解からはじめ、
自分の経験や考えを具体的かつ説得力ある回答にするため、
納得するまでブラッシュアップをしてもらいたい。
教員採用の面接以外にも活かされると思うのだが……。

【プロフィール】
日本大学商学部准教授
1985年より東京都立高校に勤務
北地区チャレンジスクール(現・桐ヶ丘高等学校)開設準備室 教諭、
北地区総合学科高等学校(現・王子総合高等学校)開設準備室 主幹教諭、
晴海総合高等学校 校長 等を経て、2023年より現職