相談内容｜公務員の採用試験で、大学の偏差値は影響しますか？

回答

　できれば、あまり「偏差値」なんて気にするなと言いたいところなのだけれど、ここは率直にお答えしましょう。「偏差値」は、「就職」に影響します。ただし、これには補足があるんです。

　「偏差値」の高い大学に入るためには、ある程度以上の「学力」や「努力」が必要とされることになります。そのため「偏差値」が高い大学の方が、より高いレベルの「学力」を持っていたり、「努力」ができる人が集まっている可能性が高くなるのです。そのため、公務員への就職の際にも「偏差値」の高い大学の学生の方が、採用試験に合格しやすくなるのです。

　ただし、公務員にこだわらないのであれば、話は変わってきます。たとえば、ある特定の資格試験に合格すれば就ける専門職なら「偏差値」は、直接的には関係がない、と言えるでしょう。大学の「偏差値」が資格試験の採点項目にあるわけではないですからね。それから、自営業の場合。板前さんになるのに日本一の「偏差値」が必要かと問われれば、直接的には関係がない、と言えます。

　なお、「偏差値」が高ければ就職は安心、という学歴偏重の考えは、ひと昔前よりは少なくなっています。それと同時に、そういった価値観で採用をおこなう会社も、少なくなってきています。実際、わたしの周りでも「偏差値」が高くても期待どおりの就職ができずに悩んでいる人がいました。と同時に、「偏差値」はべつに高くなかったけど、好きな仕事を気持ちよくして、うららかにすごしている人もいました。（山口）

2005年05月更新