業種解説 ◆ 製造業

「ものづくり」のスペシャリストとして活躍する

製造業とは、原料に手を加えて品物(=製品)をつくる仕事です。

ネジを専門につくる仕事も、そのネジを部品として用いて自動車をつくる仕事も製造業。

日常生活品、食料品から船のボディ、宇宙ロケットのパーツまで、世の中に存在するほとんどの「もの」が対象となります。

なお、製造業に携わる企業は、製造業者、あるいはメーカーとも呼ばれます。

どんなものを作る?

食料品(肉・牛乳・水産食品・調味料・パン・菓子・油・麺類・弁当・惣菜・レトルト食品など)、清涼飲料水・酒類・お茶・コーヒー、衣服、寝具・じゅうたん・タオル、木製品、家具、紙製品、印刷物(本・チラシなど)、化学肥料、石けん・洗剤、医薬品、化粧品、プラスチック製品、ゴム製品(タイヤなど)、革製品・毛皮製品、ガラス製品、鉄鋼、金属製品(缶・食器・鉄骨・くぎ・ネジなど)、生産用機器(繊維機械など)、業務用機器(自動販売機・医療用機械など)、電子部品・回路、電気機器(冷蔵庫など)、情報通信機器(携帯電話・スピーカー・カメラ・パソコンなど)、自動車、鉄道、船舶、貴金属、時計、楽器、おもちゃ その他多数

この業界の現状

経済産業省『ものづくり白書』(2017年版)によると、日本の製造業は企業収益の改善が見られ、さらには賃金引上げの動きが広がるなど、「経済の好循環」に向け前進を続けています。

一方、新興国の景気動向や為替レートなど、世界経済の影響を受けやすく、先行きに不透明感が漂う様子もうかがえます。

しかしながら、日本の製造技術は世界でもトップレベルと評価され、日本経済を支える大きな産業として、他産業への高い波及効果を持っています。

今後、ますます品質レベルの高い製品や新しい発想による製品が求められていくなか、さらなる技術の継承や向上、「ものづくり」のスペシャリストとなる新しい世代の人材が強く求められています。

求められる人材とは

製品は、基本的に均一の仕様や構成にしなければならないので、ていねいかつ正確な作業をすることが求められます。

製造するものによっては、工業高校で実際に学んだ知識や技術が評価される場合もありますが、多くの企業が普通科高校からの人材を受け入れています。

適性のポイント

◆協調性やコミュニケーション能力のある人
期日までに納品するために一丸となって作業をするといった場合、職場の人間関係が大切に。

◆安全に対する意識をもっている人

◆ものづくりに取り組むためのていねいさ、緻密さをもっている人

◆新しい技術の習得に積極的に取り組める人

(資料:ライセンスアカデミー『進路のてびき2019 就職・公務員編』/平成30年5月12日発行)

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