イラストレーター 五月女 ケイ子さん |語る!仕事人スペシャルインタビュー

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語る!仕事人 スペシャルインタビュー

イラストレーター

五月女 ケイ子
そおとめ けいこ

“好き”だけでは“好き”を仕事にできない、とにかく“描き続けること”が大切

 幼い頃から「得意だった」イラストで見事成功をつかんだ五月女ケイ子さん。誰にも真似できないインパクトのある画風の秘密や好きなことを仕事として続けるコツについてお話をうかがいました。

イラストレーター 五月女 ケイ子さん

 1974年生まれ。成城大学芸術学部芸術学科卒業。卒業後は独学でイラストレーターに。いまは一度見たら忘れることができないインパクトと脱力感をもち合わせた画風でテレビ番組、書籍や携帯アプリ「LINE」のスタンプなどさまざまなメディアで活躍中。

依頼主と一緒に喜べるイラストを描きたい/認めてもらえたからこそ自由”にできる

 イラストレーターは、依頼があって初めて成立する仕事です。出版社や広告代理店などからの依頼に合わせて、書籍や広告の内容を引き立て、その内容理解の手助けとなるイラストを描くのが仕事。クライアントの要望に合わせて一つの役割に徹する職人のような存在でもあります。でも、私はそんなイラストレーターの中では珍しいとされる、好き勝手・自由ジャンル” と言われています(笑)。依頼主の要望と自分がやりたいことの両方をうまく組み込んで、お互いが満足できるイラストを描けた時が、一番嬉しいんです。相手からきたおもしろい提案を「さらにおもしろくして返してやろう」というやり取りができると、最高に幸せです。最近ではもう、私のスタイルを理解した上で自由に描いてください”と言われることが多いのですが、それでもやっぱり、まずは依頼主を喜ばせるということを、仕事をする上で最初の目標にしています。

イラストとは無縁の高校時代、大学の就職活動は創作に没頭した日々

 小さい頃から絵を描くことは好きだったのですが、高校の選択授業では音楽クラス、部活動はダンス部に所属していたこともあって、イラストとは無縁の生活を送っていました。もともと表現することが好きだったので、大学は芸術学部に進学。友人と一緒に映画研究部に入部して、8ミリフィルムで撮ったり撮られたりという毎日を過ごしていました。将来のことはあまり意識していませんでしたが、3年生になると、仲間たちは就職活動を開始し、いきなり取り残された気分になってしまって……。「私は私なりの就職活動をしよう!」と決め、イラストレーターを目指して毎日絵を描き始めました。とにかくたくさん描いたイラストを郵送可能な会社に送り、偶然目にとめていただいたマガジンハウスの『Hanako』でデビューを果たすことができました。

自分らしさを大切にして作品を制作/ひたむきな努力が大ヒットを生んだ

 デビュー当時はガーリーな絵を描いていたのですが、本音ではやりがいを感じることができずにいました。やがていまのスタイルで描くようになり、BS デジタルの番組イラストの仕事が舞い込んできました。毎週10〜12 枚を毎日毎日描いていたら、20代が終わっていました(笑)。しかも、当時のBS放送は開局したばかりで、友人の中には見ている人が少なく「謎の仕事をしていて忙しい」と思われていました……。そんなある日、番組が書籍化され、そのイラストがたくさんの人の目に触れるチャンスが訪れました。それをきっかけにしていろいろな仕事をいただくようになりました。
 「私の青春が……」と嘆くこともありましたが、毎日描き続けていたおかげで、イラストの腕が驚異的に伸びましたし、潜っていた時期があったからこそ、認めてもらえた喜びもひとしおでした。いまでもあの時間は、私にとってかけがえのない大切なものです。

「成長が止まった」と言われた時の衝撃 「分かって欲しい」気持ちの強さで頑張れた

 挫折しそうな時、ねばることができた秘訣は、精神力なのかな。普段はぼーっとしているのですが、たまに放出される“怒り”“悔しさ”“分かって欲しい”という気持ちが、時々爆発的に自分を突き動かします。
 19歳の時、絵本の挿絵を知人に頼まれたことがあったんです。まだ自分のスタイルもつかんでいませんでしたので、表現したいことがあるのに手が動かない。絵を見せたら、「人っていうのは、19歳で成長が止まるものなんだよ」と言われてしまい“もう私の人生終わったな……”と絶望的になりました。それでも就職活動として毎日描き続けていたら、どんどん上達していき、描きたい絵が描けるようになっていったんです。あの時の言葉が、どこかで私を突き動かしてくれていたのかもしれません。

誰もが持っている“自分の武器”/自分を守る最後の砦は“得意なこと”

 私は昔からコンプレックスの塊なのですが、何かを表現するということだけには自信がありました。中でも一番得意だったのが、“絵を描くこと”。誰でも一つは「これなら負けないぞ!」という得意分野があると思います。“お喋りが上手い”“笑顔が魅力的”など、どんなことでもいいんです。そこに対する自信を持ち続けていれば、いつかそれが自分を守る最後の武器になるはず。そして、もしイラストレーターになりたいと考えている人がいれば、まずは「描く」ことをオススメします。描いているか、いないかの差は、本当に大きいと思います。人はずっとずっと成長できる生き物なのですから。

INFORMATION

『五月女ケイ子・ランド』
300点以上のイラストを収録。ほかにも「五月女ケイ子のお仕事」「祝辞―共演者&友人から五月女ケイ子に贈る言葉」「知られざる仕事部屋拝見」など、盛りだくさんのコンテンツ!五月女さんのことを知るのに絶好の一冊です。

(掲載日:2015-05-25)

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