進路コラム 菜園も学園も“豊かな土”を

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進路コラム

菜園も学園も“豊かな土”を
阿部 三千雄 2017年11月1日(水)

菜園で野菜を作るとき、
一番大切なのは、良い土を作ることだ。
野菜を上手に作るには、必要な肥料を、
必要な時期に必要量与えれば、
結果が良く出ると思われがちだ。

しかし、野菜はN・P・K(窒素・リン・カリウム)の
3要素だけではなく、
もっとたくさんの要素を土の中から吸収して育ってゆく。
そのため、良い土を作るには、
堆肥や落ち葉などの有機物を土の中に鋤きこみ、
微生物の働きを活発にさせることで、
通気性や水はけの良い土ができるのだ。
この地味な作業を怠ると、土に力がなくなり、
野菜の成育がにぶったり、病気になったりして、
よい結果は得られない。

さて、大学でも人間を育てるために、
学園という“豊かな土”が大切になってくる。
建学の理念や学園の伝統・歴史といった目に見えない、
いくつかの要素が、長い時間をかけて醸成され、
学生たちの栄養となって吸収されてゆく。
いま、あちこちの大学で、
高級マンションまがいの高層教室の建設が目を引く。
大学はこうしたハード面の充実が、
受験生や保護者へのアピールになることを期待しているのだろうが
「百聞は一見に如かず」の効果は出ているのか。

入学した学生を、
4年間でどれだけ質の高い人材に作り上げて世に送り出せるかは、
各大学が研究を重ねるところだ。
高度な技術や知識も大切だが、
学生たちが、落ち着いた環境の中で学業に専念できる
“豊かな土”作りをめざすことこそ、
いま、大学に求められる、大きな課題ではないだろうか。

著者プロフィール

阿部 三千雄 (あべ・みちお)
旺文社、市進予備校を経て、大学新聞社へ。60年以上の長きにわたり、教育全般に携わって来た。現在、「大学新聞社」の企画開発に携わっており、ライセンスアカデミーの大学・短大入試情報室長としても、進路・進学講演を全国各地で実施。豊富なデータと長年の進路指導に基づく講演は大変わかりやすいと好評を得ている。

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